聖マラキの預言と言われるものがある。1143年に就任した165代ローマ教皇ケレスティヌス2世以降の、対立教皇10人を含む111人(または112人かそれ以上)の歴代教皇についての予言とされるもの。
 
この預言はよくある通りそのものズバリに明示するというよりは、その出自や特徴などを示すものであるが、驚くべき的中率で知られる。その111番目までとそれ以降の2文が記されているものである。
 
例えば、111番目は
  オリーブの栄光 これは生前退位した ベネディクト16世 とされる。
  信奉者たちは、彼の教皇としての名前ベネディクトは、オリーブの枝をシンボルとするベネディクト会を創設した聖ベネディクトゥスに通じるなどと解釈している。なお、この教皇が就任する以前から、ベネディクト会との関連は指摘されていた。ベネディクト会には、聖ベネディクトゥスの予言として、世界の終末に先立つ悪との戦いでは、自分たちの修道会がカトリック教会を勝利に導くという伝説があったからだという。ただし、ベネディクト16世はベネディクト会出身ではない。懐疑派からは、オリーブが平和のシンボルであることと結びつければ、それに該当する業績を残したヨハネ・パウロ2世をはじめ、何人もの教皇にあてはまる曖昧な標語であることが指摘されている。
 
そしてここからが本題。同預言で直接的には111番目までであるが、その後に書かれているのは次の二文である。
①「ローマ聖教会への極限の迫害の中で着座するだろう」(In psecutione. extrema S.R.E. sedebit.)
②「ローマびとペトロ、彼は様々な苦難の中で羊たちを司牧するだろう。そして、7つの丘の町は崩壊し、恐るべき審判が人々に下る。終わり。」(Petrus Romanus, qui paſcet oues in multis tribulationibus : quibus tranſactis ciuitas ſepticollis diruetur, & Iudex tremẽdus iudicabit populum ſuum. Finis.)
 
①については、小児性愛や修道女の性的虐待でカトリック教会は謝罪を余儀なくされている。
②については、教皇フランシスコの正式な名前は、ジョヴァンニ・ディ・ピエトロ・ディ・ベルナルドーネ(Giovanni di Pietro di Bernardone)、アルゼンチン出身だがイタリア人移民、正に「ローマ人ペトロ」だ。そして彼の逮捕により、カトリック教会は終焉を迎えることになる。正に「終わり。」