退屈するゾンビ
ああ、今日も退屈だった。
ゾンビなんで、楽しいことなど臨めないが、それにしても退屈だった。
だからゾンビは笑ってみた。
「くっくっくっ、たいくつくつ、くっくっくっ」
笑うと不思議なもんで、気分がちょっと軽くなる。
「くっくっくっ、たいくつくつ、くっくっくっ♪」
リズムをとって笑ってみた。
さらに軽くなった。
「くっくっくっ♪ たいくつくつ♪ くっくっくっ♪」
リズムに合わせて、腰をふりふりしながら笑ってみた。
気分がふわふわ浮き上がり、ゾンビのまわりをクルクル舞った。
「た~い~く~つ~♪ えへへへへへへへ♪」
なんか自然に楽しくなっていた。
“たい靴”って靴があったら、どんなやつだろうなと考え始めたら、退屈がどっかいった。
そんなもんだね~。