星を見上げるゾンビ | 今日もゾンビは空を見上げる

星を見上げるゾンビ

「ゾ~~~ンビア~~~イ!」
ゾンビは目玉をくわっと見開き、夜空を見上げ、ゾンビ究極奥義“ハッブル望遠鏡眼”を発動した。

「おお~~~! 見えてきた、見えてきましたよ~!」
お月様が、ぎゅわんとアップになり輝いたかと思うと、あっという間に輝く無数の銀河の光が目に飛び込んできた。
さらに倍率をアップするして、遥かな他の銀河の星のひとつを覗いてみた。
地球と同じように、海があるらしく青く輝いている。
アップ、アップ、ア~~~ップしていくと、物干で洗濯物を6本の細長い手でかけている異星人の主婦さん(?)らしき姿が見えた。
ああ、生活はどこにでもあるんだな。

さらに宇宙の深いところに、目を向けていくゾンビ。
だんだん銀河の光が少なくなってきたのは、宇宙の果てに近づいてきたからだろうか?
辺りは何も無い闇の世界になっていく。
一隻の異星人の大型観測宇宙船がいるな、異星の『スタートレック』ってとこかな。

ゾンビアイを、さらに闇の世界の奥にズームアップしていくと、光の輝きが始めた。
「おお、別の宇宙ですか~?」
どんどんズームアップしていくくと、青く輝く星が見つかった。
どんどん、どんどんズームアップしていくと、その星の町のような光景が見え始めた。

さらに近づいていくと、ひとりの異星人が串に刺さったソーセージのようなものを持ってこっちを見上げている、あれは…。
自分である、パカンと口を開け空を見上げているのはゾンビである。
ゾンビは自分に話しかけた。

「早く食べなきゃ、コンビニのあらびきソーセージさめちゃうよ」
自分に言い聞かせて、ゾンビははっと気づき、パクリとまだ熱いあらびきソーセージにかぶりついた。
そしてソーセージをくわえたまま、ゾンビはもう一度寒い夜空を見上げた。



あ~、一日中寝てたから、一枚も写真がないのはいたしかたない…。