堂々とした野良猫

会社の正面玄関の階段横に
いつも同じ時間になると現れる猫がいる。
どうやら、１７時３０分～１８時の間に
決まってこの場所に座っているらしい。

噂を聞いて行ってみた。１７時４０分だった。

いた！あの猫だ。

冷たい石畳の上にずーっと座っている。
カメラのフラッシュが眩しいのか
目をそむけるが、逃げようとはしない。

誰か食事を与えているのだろうか。
誰かを待っているのだろうか。

堂々として、声も出さず
じーっと、冷たい石畳の上に座っている。

急ににゃ～と甘えた声を出して
ベージュのコートを着た女性に走りながら
近寄っていったが、女性は振り返るだけで
去っていった。

1８時になり、ゆっくりと階段を下りて
道路の植え込みに消えていった。

夏頃から現れていたらしい。

同じ時間に、同じ場所に現れる
堂々とした野良猫・・・
たぶん、賢い子なのだろう。

なんだか、ふうちゃんと重なってしまう。
同じ場所・同じ物・・・
同じ場所・同じ物・・・

片付けても、片付けても

同じ場所・同じ物

不思議な子
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今度ふうちゃんと合わせてみようか・・・なんてね。