ゴビ灘(たん)に羊を飼ひて一生(ひとよ)過ぎまた一生すぎ幾世かしらず                  馬場あき子 『飛天の道』

 

 

              

 

996年、中国洛陽の郊外で撮った。

バスで行き会った驢馬を連れたお爺さん、突然、唐の時代にタイムスリップしたようで胸を突かれた。お爺さんの帽子から肩にかけての右側に写りこんでいるのは、私の乗っていたバスのバックミラーで、対向するバスの中からシャッターを切った。

 

掲出の馬場の歌は羊で、998(平成10)年、  シルクロード(ウルムチ、トルファン、敦煌、莫高窟、天山など)を旅したときの歌で私は同行していない。