2022年夏

体温37.5度
微熱がある

下着が擦れると痛い
まだ耐えられないほどではないけど
歩くのも座るのも違和感がある

よし

とりあえず病院に行こう



…と、決意したはいいものの

私めちゃめちゃ病院嫌いなんです……



看護師なんですけれどもね
仕事で病院に行くのはいいんですよ

人を看護するのはいいんですけど
自分が患者になってあれこれ診てもらうの
本当に苦手なんです

でも熱まで出てきたから
イヤイヤ言ってられないし
頑張って行きました



絶対にバルトリン腺炎だと思っていたし
もういろいろ調べたので
どういう処置をするのかも分かってました



①抗生物質の内服
 感染が広がらないよう細菌と戦う薬を飲む 

②穿刺
 注射針を刺すこと
 注射器で「膿」を吸い出す

③切開
 メスで切れ目を入れること
 注射器で吸いきれないときに5〜10mmくらいの
 小さな切れ目をつくりさらに膿を出す

④手術
 造袋術・開窓術、嚢胞摘出術など
 (手術については追々書いていきますね)



「膿」とはなにかといいますと

化膿するとできる
濁った色と臭いのある粘液のことで

白血球や細菌、組織の崩壊物質からできていて
そのままにしておくと身体に害を及ぼすものです



小難しいのでさっくりいいますと
要は「死んだ細胞と細菌」です



たとえば
ころんでひざを擦りむいたとき
消毒しないとばい菌が入って化膿しちゃうよ!
とよくいいますがその通りで

けがをして消毒しなかった
→感染(細菌の侵入)
→炎症(身体の防御反応=細菌との戦い)
→化膿(合戦=死んだ細胞と細菌が出てくる)

という流れです



バルトリン腺炎も同じで
「感染→炎症→化膿」なのですが

普通のけがと違って
バルトリン腺炎は粘液の出口が塞がっているので

細菌感染すると炎症が治まらず膿が溜まってしまい
とんでもない激痛を引き起こします



膿を出すことを「排膿」といって

②穿刺
③切開

といった方法で排膿処置を行うと
嘘のように痛みが治まります



症状の程度によって
どの処置を行うか決まるのですが

①抗生物質の内服は絶対なので
それだけで済む場合もあれば

溜まっている膿が多いので②穿刺で排膿して
抗生物質をもらって帰るというときもあります



みなさん何を知りたいかって
排膿処置の痛みですよね



さて

私もどっっっきどきで病院に行ったわけですが…



私の通っていた産婦人科クリニックは
とても優しい先生で

内診台で診て早々に

「腫れてるね。バルトリン腺炎だね」

と言われました



やっぱり……
と思いながら診察していただいて



自分では気付かなかったのですが

私は左のバルトリン腺炎なので
左鼠径部(足の付け根)のリンパも腫れていて
押さえると痛みがありました



「う〜〜〜ん、
もう少し腫れてたら麻酔して針で抜くんだけど…
これくらいならまだ抜かなくてもいいかな」

「抗生物質出すから経過観察してね
悪化したらすぐ来てね」



よ、よかったぁぁぁ!



もう何見ても処置は痛いとしか書いてないので
本当によかったです

(この時は本当によかったです
人生最大の恐怖は9か月後に起こります)



この日はバルトリン腺の出口が詰まってしまい
感染して腫れているという説明を受けました

詰まった出口を開通させるのは不可能だそうです



3日間抗生物質を内服しました



悪化しないか不安で仕方なかったのですが
悪化はしませんでした



……が、良くもなりませんでした