じっくり、ことこと、煮込みのごとく――川崎フロンターレの麻生グラウンド | ふうとも『諏訪の木陰から』

ふうとも『諏訪の木陰から』

お散歩のひとこま。

みなさん、おはようございます。
寒さが日に日に強まっていますね。

こんな時期は、
暖房が効いた部屋に
閉じこもっているのでは、
ですって?

いいえ。
ちゃんと、お散歩しております。

川崎フロンターレだって、
他のJ1のチームに先駆けて、
練習を始動していますから。

朝日が輝いております。【お散歩】川崎フロンターレの練習場
【1月12日(水)7時 朝日が輝く、麻生グラウンド】

朝日が、森の中から
ゆっくりと顔を出しつつあります。

丘の下から、
徐々に上へと、
朝日の光をうけた
すべてのものが、
ほんのりと紅く
染まっていきます。

一瞬たりとも
同じ光景はありません。

刻々と、
光がしみ込んで、
夜から朝へと、
姿を変えてゆくのです。

黄金色に輝くクラブハウス_たまぷれ用
【1月12日(水)7時 黄金色に輝くクラブハウス】

この日、
川崎フロンターレは、
まだ、練習を開始していませんでした。

翌日の練習開始に向けて、
日中、自主トレーニングのために
やってくる選手はいたようです(中村 憲剛さんの関連ブログ、新加入の山瀬 功治さんの関連ブログ1同2)。

それでも、
日の出を見に来るような、
奇特なひとは、
多摩市諏訪在住の
散歩者くらいしかいません。

ということで、
贅沢な光景を
独り占めしながら、
いろいろと思いに耽っておりました。

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【1月15日(土)10時ころ 基礎トレーニングに励みます】

ついに練習が始まりました。

休み明けですから、
まずは、
プロの練習に耐えられる
体の状態を取り戻すことが
おもな目的に見える内容が続きます。

そして、
今年の川崎フロンターレは、
新たな監督に、相馬 直樹さんを迎えたほか、
選手が大幅に入れ替わっています。

プレーのくせ、
あうんの呼吸、
それぞれの選手たちの間で
うまく、はやく、
なじませるのは、
プロの選手だからといって、
時間がかかるはずです。

時間をかけてつくる
煮込み料理のように、
じっくり、ことこと、
時に中火で、時に弱火で、
じっくりと、
味をしみ込ませていくのです。

あせらず、ゆっくりと。

昨日より見学者が多いって,なんだこりゃ。
【1月16日(日)11時ころ ミニ・ゲームを眺める見学者たち】

相馬さん、
そうとう意識して声を出したり、
練習を活発化させることに、
尽力している様子が見えました。

厳しい局面に陥った時に
しゅんと落ち込まないで
声とプレーの両方から、
苦境を打破できる選手の
集団になってほしい。

一瞬一瞬の
グラウンド内での動きに
常に気を配って
こまめに走って対応し、
チーム全体のプレーにおいて、
守備にも攻撃にも関与できない
無駄な瞬間を
できるだけ少なくしてほしい(神奈川新聞の関連記事デイリースポーツの関連記事)。

こんなイメージで、
トレーニングに臨んでいるように
見えました。
たぶん、
選手だけでなく、
コーチなどのスタッフにも、
意識変革を促すように見える
オーラが漂っているのが印象的でした。

それにしても、
サッカーの経験者でもない限り、
愉しむことが難しそうな
基礎的なトレーニング期間なのに、
こんなに見学者が多いことに、
驚かされましたヨ。


【この稿は、「たまプレ!」の連載『諏訪の木陰から』に、2011年1月20日(木)付けで掲載された内容の転載です】