自分を否定していることすら否定していたから、苦しさの墓場すら無かったんだ。



いま小松菜にはまっていて。
ここ一ヶ月、私の摂取した野菜はほぼ小松菜だけである。
小松菜持ってレジに行ったら、やる気の無さげな男子高校生バイトくんが「ホウレン草」とレジに打ち込み、衝撃をうけた。
ホウレン草と小松菜だと値段の差が広い!ではなくて、でかでかと小松菜って書いてあるのにホウレン草と打ち込んだことにだ!
人はいかに思い込みで生きているのか。
思わず震え声で「いやこれ小松菜だから」と突っ込んでしまったのは常識の範疇だと信じたい。

わかってるさ。青菜になんて興味無いだろう。
この手の葉っぱはぜんぶホウレン草だよな。
春菊もルッコラもホウレン草だろ。いや。ルッコラは水菜か。待て。水菜を知っているのか男子高校生は。こんなにも全面に、小松菜と書いてあるというのに、ただホウレン草に似た草という映像の視覚情報が、小松菜という文字の情報を一ミリたりとも通過させてなかったということから我々は何を学ぶべきなのか。学ぶことなんて無い。そんなことは無い。すべてには意味があってだな、むーけーげーむーけーげーいっさいはんにゃーはーらー

私だって、小松菜ってどんな野菜なんですかって聞かれたら困る。
「ホウレン草に似た・・・・・・」ってまず視覚情報から入るじゃないの。
小松菜はホウレン草にちっとも似てやしないのに!
似ているところなんて、緑色で茎があって食べられることぐらいだわよ!
小松菜はほんのり苦くて、さっと茹でてお揚げとおひたしにすると、しゃきしゃきとした食感と苦味が、白だしの香りとお揚げの油分によって引き立てられ、永遠に食ってられるなーと思って気がつくと四束分の小松菜がいつの間にか消えてるっていう、あれ、一週間分の副菜どこ行った。や、実際に一週間置いたら危険だからせいぜい三日なんだが。
ほら、ホウレン草とこんなにも違う!!
わかっていただけましたか。ホウレン草と小松菜の違いを。緑色で茎があって食べられます!

正直小松菜は、推奨されているゆで時間を大幅に越えて、のぼせてまうわ、クッタクタやないか!ってぐらいに茹でるのが好きです。
そこまで茹でるとな、小松菜の茎にはぬるみが出るんじゃよ。
シャキシャキではない。ぬるりと滑るこの食感が好きで食べてるんだ私は。
だが、そんな地獄の釜茹ででは、小松菜に含まれている栄養素がすべて流れ出して、ほぼ食物繊維ぐらいしか残らないことも知っている。日本の家庭科教育の訓導よ素晴らしき。
だいたいぬるっとした青菜を食べたければツルムラサキ食べるっつーの。
知ってる?ツルムラサキ。スカンポに似たホウレン草だ。いや、ホウレン草ぐらいに土臭いんだけど渋味は無いんだけど。茹でるとな、とにかくぬるぬる、ぬるぬるして旨い。ぬるぬるならモロヘイヤでいいじゃない?違うんだ。モロヘイヤは主に葉っぱを食べるけど、ツルムラサキは茎が醍醐味なんだよほぼ葉っぱだけども!
だが男子高校生よ、君にしてみればぜんぶがホウレン草なんだろう。
次の君との勝負には、私はツルムラサキを持っていくからな。そのときにもホウレン草と打ち込んで見るがいい!いかに人が無窮にある情報を透過しながら生きているのかということをわたしは目に焼き付ける。
小松菜は漢字だったが、ツルムラサキは片仮名だから大丈夫だよな?


記憶だけを頼りに描いた小松菜とホウレン草の違い。アマヲ画伯
ケールじゃないのかって?あなたにもそう見えますか。奇遇ですね。

小松菜はアブラナ科で、ホウレン草はヒユ科アカザ亜種ホウレンソウ属とかゆーよくわかんない分別になっとります。
小松菜は鉄分とカルシウムが豊富だぞ!
小松菜とホウレン草とチンゲン菜の、スーパーでの見分け方を懇切丁寧に説明されてる!
え、ウソ。小松菜とホウレン草に味の違いはほとんど無い。だと・・・・・・?
しかし、さすがにチンゲン菜とは間違えんだろ・・・・・・。居るのか、小松菜とチンゲン菜、ホウレン草とチンゲン菜を同じものと信じる猛者が・・・・・・。居るのか、居るかもな。そういうこともあるのだろうな。
私は青菜に種類があり、それぞれが違うということを当たり前のことだと思って生きてきたけれども、そうじゃなくてみな青菜と信じて生きている人も居る。そんなことは信じられないと感じるだなんて、なんて狭量なの。私もっと心を広く持たなくちゃ。←はい、ここ!

さて、お待たせしました。
ここから冒頭の回収に向かいますよっとー。

前振り長いって、わかってるさ。自分でもいつ終わるのかと思っておりました。前振りが9:本題が1 の割合でやっております。

ちょっと前までなら、なんなのこのアルバイト物知らずって思ってね。イラッ
で。
そんな風に思うことはいけないことだとすぐに自分を諌める。

自分のこーゆーとこ良くないと思って改善したいと考えるのは別にいいんだけど、そこからだから自分はだめだってなってくのは、ホントに沼でしたね。

人を批判するのは良くないと思っていて、そんな人を批判する私はダメだと思っていて、そんな風に自分をダメだと思うのは良くないと思っていた。

書いてみるだけでスゴイってわかるこの三重苦!! タイムリープかよ。どうですか? 逃場無くない?
しかも、小松菜よりも永遠に食べられること請け合い。小松菜は茹でた分が無くれば終わりだけど、思考は燃料投下されなくともどこからかともなくわき出る。
昨今の、自己否定をしないブーム。良薬どころか劇薬に近い。ヤバイもんを世に放ったな、こいつぁ厄いぜ。

ってことを、本当にやめるって決めていろいろ変えていって、お祓いしたのが5月20日です。思考変えられない方、最後にお祓いしたほうがいいですわほんと。あれなんですよ、エネルギーって本当に体に残留してるの。思考がなかなか変えられないのは、今までのエネルギーが蓄積されてるからって部分もあるんだよ。バリバリって腰の辺りから剥がれていくのを体感したとたん、起き上がれなかった体が軽くなったアマヲが言います。あ、一気に胡散臭くなってしまった。

ホウレン草うち間違えでそこまで考えるの?この人ヤバくないかって、やだな、ホウレン草のうち間違えだけでそこまで考えませんよ奥さん。
ホウレン草の話はただしたかっただけです。

こんな一瞬で忘れてしまいそうな感情が積み重なって、重荷になっていくこともあるのだとゆー話ですな。

それでは、小松菜とチンゲン菜はお間違え無いようお願いいたします。もちろん、ホウレン草とは違うからな!