【FPDI・GD】次世代照明はどのように変化するのか(第2回)
白色LEDの演色性を追求
LEDが照明の主役になるには、エネルギー効率の高さ、十分な明るさ、寿命の長さといた視点(第1回の記事)だけではなく、人間にとって快適な光かどうかも追求する必要があるだろう。こうした考えから白色LEDの開発を進めるのが、三菱化学である。「Green Deviceフォーラム2010」では、演色性や色表現など、白色光の色合いが今後重要になることを三菱化学の折戸文夫氏が解説した。
折戸氏は、白色LEDの演色性の良しあしを判断する数値として用いられる平均演色評価数(Ra)の議論だけでは、十分ではないとの考えを示した。 Raには、鮮やかな赤色といった高彩度の色に対する演色性評価が含まれていないからである。そうした上で、同社が手掛ける赤色蛍光体 CASN(CaAlSiN3;Eu2+)を白色LEDの蛍光体に加えることの良さをアピールした。
折戸氏は、さらに演色性を高めようと考えたときに、近紫外LEDに赤色・緑色・青色の3種類の蛍光体を組み合わせることになるとの見方も示した。同社は発光波長405nmの近紫外LEDを利用する白色LEDを開発している。ストークス効果による効率の低下、発光波長の短さに起因するパッケージ材料の劣化などの課題があるものの、Raが95超、高彩度の赤色の演色性(R9)が90超と高い。こうした白色LEDの発光効率は、色温度2700Kで25lm/W とまだ低い。効率向上に力を入れていきたいとした。
同氏は講演で、15種類の飽和色を色票として用いる演色性の新たな評価Color Quality Scale(CQS)について触れ、Raが低くてもCQSが高ければ照明に当たった物体がきれいに見えることを紹介した。なお、CQSはCIE Technical Committeeで審議中という。
■提供 日経ケンプラッツ
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20101118/544303/?ST=led