バングラデシュの祭、「犠牲祭」を終えて | 認定NPO法人 Future Code

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国際医療支援団体である私たちは「世界中の医療に、未来への鍵を」をコンセプトに、医療問題をベースとして教育、公衆衛生など様々な世界の問題に対し、日本人として何ができるのかを考え、その土地の人・文化を知り、平和構築を行う支援活動を続けています。

バングラデシュという国では、ほとんどの国民はイスラム教です。もちろん他の宗教を認めないような文化、と言うわけではありませんが。

そして日本語的にはイスラム教、とは言いますが、まあ宗教という言葉や何を信じているかという感覚よりも、そもそもの生き方の教えという感じなので、「イスラーム」という生き方なのだという方が現場に合っているのかもしれません。


バングラデシュでは結構、その宗教に根ざしたイベント、祝日なども多く、日本人からしたら長期休暇がすごく多いと感じます。


先月、「犠牲祭」が終わって、今はやっと街が動き出しました。私も今は現地で活動に取り組んでいます。
イスラムにはいろんなお祭りがあり、日中の絶食をする「ラマダン」などは有名ですが、今回は「犠牲祭」というお祭りで、名前からするとなんか若干怖い感じもするかもしれません。


宗教としては、神の導きで最愛の息子を犠牲にしたことに対する信仰を示す、感謝を伝えるという意味の行事です。



実際、どういう事が行われるかと言うと、これは動物がリアルに生贄、犠牲になるわけで、牛やらヤギやら、街中でこの祭りで一斉に屠殺されてまして、食肉になるんです。



もちろん私たちの牧場の牛さんヤギさんも、このタイミングでガンガン買われて、さばかれていきます。
結構そういうところは血生臭いのですが、ただ、この「犠牲」の意味があるわけです。



この犠牲になった動物の肉、これを家族、親族、そして貧しい人々に、それぞれ三等分してプレゼントするんです。

そもそも、人間は人間を救うことはできず、それは神のみができることではあるのですが、このお祭りでは、生きるため食べるため、人間が人間同士で救いあう、という、少し神様に近づくための行いをしようとするというか、そういう意味があるそうで、割とコンセプト的には平和構築なんですよね。


私たちのバングラデシュ支部でも、私たちの牧場から孤児院など、にヤギ肉、牛肉を配るなどを行なっています。

それは良いとして、実はお祭り自体は数日だけなんです。しかし1ヶ月経ってようやく街が動き出した、というのはですね、コンセプトはさておき、この犠牲祭のタイミングで皆さん、それぞれの田舎に帰ってこの祭に参加するんです。が、一度田舎に帰ると、ほとんどそこから、みんな田舎からこの首都に帰って来ない…仕事やぞ、帰って来い、と言っても帰って来ない。
そして、そろそろ働かないと生活がヤバいぞ、と感じ出す今くらいに首都に帰ってくるんで、1ヶ月くらいは働き手が首都から消えて、仕事が何も進まない状況になりまして。


まあ、大体状況は想像がついて分かっちゃいるんですけど、現場的にはこういうことでございます。

さて。いろいろと進まないことやらトラブルやらありますが、これも含めてバングラデシュ。この支部もドタバタしながら再始動。
大きな心で楽しみながら、医療支援活動をしっかり頑張ります。


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