「夜8時、フトンに入ったとたんに自然に寝つくということですが、朝2時になると自然に目が覚めるんでしょうか?」
『そういうときもあります。とくに忙しくて「やるべきこと!」がはっきりしていると、自然に目が覚めちゃいますね。でも、普段は目覚し時計を使っています。8時就寝、2時起床が基本ですが、仕事などで寝る時間がずれた場合は、6時間寝て起きるようにしています。
6時間睡眠って、セットも簡単なんですよ。時計の短針と長針を逆にすれば起床時間になるから、何時に寝ても合わせやすいの。ちなみに、わたしの目覚ましは、ベルじゃなくて音楽が鳴るタイプ。今はユーミンの『卒業写真』のメロディーで起きてます。』
「えっ。音楽なんかで起きられますか。わたしは目覚ましを止めて二度寝してしまい、昼の12時頃、怒りに震える編集長からの電話で起きることが、月に一度はあるんですが…。」
『パッと起きられないのはね、「起きること」が「いやなこと」だと、自分の中で条件反射的に結びついているからです。
眠いのに無理やり起こされるって、不愉快な体験でしょう。うとうとしているときに、ジャンジャンいうベルの音が鳴り響くと、気分が悪いですよね。だからそれを繰り返すと、目覚ましで起こされることイコール、イヤな経験になってしまう。ベルの音で「無理やり起こされる!」って感じで、朝からへこんじゃうんですよ。
でも、うとうとしているとき好きな音楽が聞こえてくれば、気分もいいでしょう? たたき起こされるのじゃなく、「ねえねえ、起きて」とやさしく起こされる感じ。そして、起きれば好きな音楽がもっと鮮明に聞こえる、それは楽しそうだから早く起きよう、そう自分の身体に思い込ませてしまうんです 』
「なるほど。編集長の怒りの電話は逆効果なんですね。枝廣さんはご主人の「内助の功」を本で紹介していらっしゃいますが、やさしく起こしてくれる場合もあるんですか?」
『家族は普通の起床時間ですからねー。わたしはだいたい二人の娘のどちらかと寝ていますが、逆に起こさないように気を遣います。だから、鳴る前にパッと目覚ましをとめることもありますよ。これ、やさしい母心のように聞こえるかもしれませんが、それだけじゃないんです。子どもが起きてしまえば、また寝てくれるまでの間、自分の時間が取られちゃって、もったいないでしょ(笑)。自己防衛でもあるんです 』
「働く母ならではですね。『朝2時起きで…』は、ビジネスマンや学生さんももちろんですが、なにかやってみたいというお母さんたちにも支持されていますから。」
『それとね、いちばん大事なのは自分を信じることです。「自分は2時に起きられる!」って自己暗示をかけて、それを信念に変えてしまうんですね。仕事で海外に行ったときはとくに、「自分は6時間後に起きられる!」という信念がパワーを発揮します。
先輩の同時通訳者にも、体内時計が発達していて目覚ましを使ったことがないという方がいらっしゃいました。その先輩があるとき出張先で、携帯電話のアラーム機能を試そうとして、目覚ましがわりにセットしたそうなんです。携帯電話が出始めた頃で、通訳者には便利だし、彼女は新しいモノ好きの方でしたから。
でも、たった一回「携帯電話目覚まし」を使ったことがきっかけで、今では目覚ましなしでは不安で怖くて、セットしなくては寝られなくなってしまったんですって!』
「目が覚めたあと、寒くてベッドでぐずぐず…というパターンに悩んでいるという声も多いんですが。この真冬の2時となれば、寒さもひとしおでしょうね。」
『まあ、寒いですけど(笑)。わたしは冬でも夏でも、寒いかな~とか、もう少しだけとか、何か思う前に、身体を起き上がらせちゃうんです。起き上がったら間髪入れずに枕もとの眼鏡をかけて、仕事部屋に移動します。電気、パソコン、エアコンといったスイッチのたぐいは一気にパチパチ入れて、仕事用のラクな普段着に着替えます。外出の支度をしちゃうとスーツなどでリラックスできないし、パジャマのままだとダレますから。
起きてからの支度のコツは、「ながら」なんです。頭を使わないでできることはとくにそうですが、組み合わせてこなしていきます。パソコンが立ち上がるまでの時間に着替える、60~70本来ているメールをダウンロードしているあいだにコーヒーをいれる、といったように、ひとつやりながら何かもうひとつします。単純作業でも、ひとつひとつ順番にやっていたら時間が倍かかってしまい、やりたいことをする時間が減りますからね。
メールが全部受信できたら、目覚めのコーヒーを飲みつつメールの返事を書いていきます。ほかにやることがあって、全部に返信する時間がないときは、「すぐ返事」と「あとで返事」の二つのフォルダに振り分けて対応します。
これで仕事にかかる前のウォーミングアップが完了。だいたいこれが3時、起きて1時間たっていますから、頭もカンペキに覚めて仕事に取りかかれるんです。 』
「3時にカンペキですか…。そこからご家族が起きるまでの4時間が、集中タイムですね。」
「最後に、それでも2時に起きられず、寝坊してしまったときのことをぜひぜひ、うかがいたいのですが。あのう、枝廣さんでも、寝坊する場合はあるんですよね?」
『もちろんありますよ~。多くはないですけれど、急ぎの仕事がなければ月に1、2度は寝ちゃいますね。
わたしの場合、寝坊した~!と思ったとたん、スグ切り替えます。「たまにはいいさ」と開き直るか、「2時間もったいなかった!2時間あれば本も読めたしメールニュースも1本書けた、あれもこれもできた!」と一瞬だけ強く深く悔やんで、寝坊を繰り返さないように心に刻むか。いずれもその瞬間だけで、引きずることはしません。
あとは同じように起きだして、寝坊して起きた時間から7時までの間にできること、やるべきことをやります。』
「 2時間もったいなかった、ということは、あの、寝坊した場合って…。」
『だいたい朝4時起床ですね。』
「 まだ早朝ですね…。寝坊に厳しいウチの編集長も、たぶん、まだ寝てますね…。
貴重なお話をありがとうございました。早起きをして、やりたいことをやろう! そう考えていらっしゃる読者のみなさん、ぜひ参考になさってください。」(・・・以上抜粋)
・・・平日は4時に起きられても、休日にペースを乱す事があります。
その場合でも起きた時から何事もなかったように勉強するのが良いみたいですね(^_^;)。
寝るのが遅かった時に対処法として、普段の睡眠時間である6時間後に起きるというのはなかなか良いアイデアだと思いました。