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この国のタブー

素人がタブーに挑戦します。
素人だけに、それみんな知ってるよ?ってこともあるかもしれませんが。
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ネタ切れを打開するため、取材に行ってきました。ただし私の言うところの取材とは、飲みに行くことですけれどね。書店か図書館かネットサーフィンか飲み屋。これが当ブログの主な取材源です。ってそのまま書いてみるとやっぱり怪し過ぎますね・・・。

先日、とある飲み屋で仏文学を研究している大学教授と居合わせ、仏文学とはおよそ無関係な萬話で盛り上がりました。今回はそんな話です。



【カリブ海の税金天国】

西インド諸島、キューバの南方にケイマン諸島という場所があります。日本から見れば地球の裏側に位置するここは、英連邦が所有する自治権を持った海外領土です。主な産業は美しい海とサンゴ礁を柱にした観光業で、カリブ海を回遊する豪華客船のツアールートのひとつにもなっています。
 参考:Wikipedia記事「ケイマン諸島」

ケイマン諸島はまた、tax havenとしても有名です。所得税や資産税など、直接税が存在しないのです。「税金天国」という名が示す通り、世界の上位にいるお金持ちにとってはまさに天国のような租税回避地なのでしょう。お陰で、世界中のアングラマネーがここを通じて資金洗浄されている可能性も指摘されています。日本でも最近、オリンパスの粉飾決算にここが利用されましたし、あるいは2千億円もの年金資産を消滅させたAIJ投資顧問も、やはりここを通じて資産運用を行っていました。
 参考:SankeiBiz(2012.2.2)「AIJ運用委託 大手証券OB、ケイマン諸島…オリンパスと重なる構図」

「もしも世界が100人の村だったら」、たぶん税金天国なんて不要でしょう。人類の大多数にとってはそんなものは害でしかありません。



【伝統産業は海賊です】

では、どうしてこんな場所が存在するのでしょうか。それには実は、歴史に秘められたエピソードがあります。

無人島だったケイマン諸島を発見したのはコロンブスです。1503年のことでした。やがて1670年になると、英海軍が隣のジャマイカをスペインから奪い、これに伴ってケイマン諸島も英連邦領となりました。以降、海兵、難破船員、海賊などが住み着いたと言われます。
実はここ、スティーブンソンの『宝島』のモデルにもなったと言われる場所です。実際、ここを拠点にした海賊が洞窟に財宝を隠したという伝説も残されているんですね。

実は、当時の海賊達は、私達がイメージするような「ならず者」の集まりばかりではありませんでした。確かにそういう海賊もいましたが、多くは国家によって正当に承認されていたのだそうです。大航海時代の話ですから。
例えば、英国所属の海賊は、スペインやポルトガルの艦船をどんどん襲いました。英国本国にとっては敵対国家を襲う分には一切問題ありません。だから多くの海賊は、どこかの国家に属していたのです。今で言うところの、傭兵部隊のようなものでしょう。
そして彼らは、こうして奪った財宝をケイマン諸島へと持ち込み、蓄えたり換金したり、食料などと交換したのです。その様子は、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』が描く世界観に極めて近いのだとか。

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つまり、ケイマン諸島がアングラマネーの一大金融システムを築いたのは、それが昔からの伝統産業だったからです。ちょっと面白いと思いませんか。



【コロンブスこそならず者】

米大陸を発見したと言われるクリストファー・コロンブス。彼は、ポルトガルとスペインを渡り歩き、やがてスペイン王室からの支援に成功し、大西洋を横断しました。
しかし良く考えてみれば、彼は新大陸など「発見」していません。なぜなら、米大陸には1万年以上前から人類が住んでいたし、独自の文明を築いていたからです。彼はそこを見つけましたが、破壊し、殺戮し、領土を奪う切っ掛けを作ったに過ぎません。実際、コロンブス自身もインディアンを徹底的に虐殺していますし、捕えた原住民は奴隷として連れ帰りました。
 参考:Wiikipedia記事「クリストファー・コロンブス」

彼を支援したスペイン王室が求めたものは、黄金でした。一方のコロンブス自身が求めたのは、新大陸という自らが支配できる土地と奴隷でした。彼が航海以前、奴隷商人だったことは意外と知られていません。現在の価値観に照らせば、海賊よりもコロンブスの方がどう考えても「ならず者」でしょう。



【今も続く宝探し】

さて、コロンブスが犯したような冒険ロマンは今も世界各地で続いています。金やダイヤモンドだけでなく、ウランや石油、レアメタルにレアアースもそうですね。
また例えば、東アフリカ、東トルキスタン(ウイグル)やネパールの奥地、或いはアマゾンやインドネシアの山奥で、今も多くの冒険家や探検家が財宝を求め歩いています。彼らが捜しているのは未知の草花や小動物などです。これらが持つ薬効や生物毒が、もしもインフルエンザやHIVなどの特効薬としての有効成分を秘めていれば、巨益を得ることができるからです。生薬を研究する製薬会社は皆、彼らのようなハンターを雇っていると言われます。

しかし考えてみれば、草花も小動物もその地域、国家、民族の財産ですよね。要するに、今もどこかで「ならず者」が泥棒を働いているってことでしょう。

って、仏文学者の話なのでどこまで信じて良いやら怪しい気もしますが、今回はそんな話でした。お粗末。
最後まで読んで下さりありがとうございました。



あ、ちょっと補足します。
アクセス数を増やしたい下心から、ブログランキングを始めました。あと他ブログサイトへのPING送信も。日本中にこんなしょーもないブログを発信するのは気が引けてたのですが、温かく見守っていただければ幸いです。

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