新宿から、伊豆の往復の電車の中で本を3冊ほど読みました。
先日四谷図書館に行ったら、入り口付近に、
戦争特集というコーナーがありました。
この時期だからなのでしょうけど、
だからこそ、読んでみようかなと思って借りました。

■8月15日僕はナイフをすてた
これは、大東亜戦争中に中学生だった人が過去を回想して、
中学生ぐらいの子供が分かるような言葉で書かれた本です。
戦前日本は義務教育が小学校までで中学には、
試験に合格した人だけがいける制度だったそうです。
(戦時中は、中学生は、勤労奉仕といって、農業、工場などに
動員され、半分ぐらいは働かされていたそうですが)
試験は、戦局が厳しくなってきて、筆記試験が省かれ、
内申書、口答試験、身体検査の総合判定だったそうで、
口答試験の想定問題集の内容は・・・
①今度の事変で君の知っている人が出征していますか?
それは、君のどういう人になりますか?
②③出征する人を送った事があるか?その時の気持ちは?
④慰問文を出した事があるか、誰に出してどんな事をかいたのか?
⑤この事変で、わが国は支那人を滅ぼそうとしているのですか。
それとも仲良くしようとしているのですか?(こたえは、仲良く)
⑥それはすぐにできるでしょうか。
⑦銃後の国民として、どういう事を実行しているか。
⑧君は今後どんな覚悟でやってゆきますか。
こんな問題集で、今まで勉強してきた算数理科など何にも役に立たず、
不思議な気がしたと書かれています。
そして、敗戦で、当局からの通達で、それまで使っていた教科書を
全部もって登校せよとあり、
戦時中の教科書は軍国主義的な色彩が濃いので
その箇所を墨で塗りつぶす作業をやらされたそうです。
教科書を墨で塗るというのは異常な事で、
特に日本史の教科書は、ほとんど真っ黒になり、
墨を塗りながらだんだん情けなくなり、
戦争に負けるというのはこういう事なんだと、
悲しみが広がったと書かれています。
子供向けに書かれているので、グロテスクな内容はなく、
田舎の疎開先になるような地域で
わりとのどかな学園生活の話です。
■この子を残して
この本は正直、キツすぎました・・・
電車でずっと涙が止まらなかったので・・・
これは実話で、長崎大学で放射線医学を学び、
その後教授・研究者をしていた主人公の話です。
当時は、研究で毎日取り扱う放射線によって、
五体を犯され、科学の犠牲になることが
よくあったにも関わらず、
その研究で殉教してもいいとまで思って、
人のために尽くしたいと考えていた人です。
特に戦争中は無理を百も承知で、全身全霊の力を尽くして、
患者のために働いた教授ですが、
予期していたように、13年目で原始病は、白血病という形で、
現れ、余命3年と宣告。
そこへ不意に落ちてきたのが、原子爆弾。
そこで奥さんをなくし、2人の子供が残されました。
如己堂と呼ばれる2帖一間での生活。
23年10月へレンケラーが訪れ、24年九州巡幸中の
天皇陛下から見舞いの言葉を賜り、
12月長崎名誉市民、25年長崎の鐘という
松竹の映画まで出来た話だそうです。
本文引用します。
私の寝ている如己堂は、2畳ひと間の家である。
私の寝台の横に畳が1枚しいてあるだけ、
そこが誠一とカヤノの住居である。
中略
死病にかかっている父、
2人の幼い孤児予定者・・・これが如己堂の住民である。
如己堂は異常な家族である。住む者に特殊な人間である。
この3人の異常人が生きてゆく正しい道はどこにあるのか?
それを探して苦しみ、悩み、考え、祈り、努めてきた。
私が考えた事、子供達がした事、子供に話した事、
今分かりそうにないから書いておいてあとで読んでもらうこと。
それをそのままこの書に書いた。
これは私の家の記録である。
公の物ではない。
世間一般に通用する考え方、生き方ではないかもしれない。
しかし、孤児の親達、あっという間もなく、愛する子を
焼け跡に残して亡くなったあの人たちの魂は、
あるいは共鳴してくれるかもしれぬと、
ひそかに私は思うのである。
もし共鳴する魂があれば、
この書は亡き人々の代弁をつとめるであろう。
以上。
余命わずかで、目の前に可愛らしい子供達を毎日見て、
寝たきりで体を動かす事もでないない状態。
子供の将来を心配し、孤児院に引き取られなければならない、
不憫な子供として、あれこれ考えをめぐらせています。
子供にいろいろな事をしてあげたくても、
何もして上げられない。体も自由がきかないし、
お金もない。
でも、この主人公はイエズス会の洗礼を受けた信仰者です。
信仰があるために、この状況下で、
心を乱されないように、信仰心によって、
平静を保ち、前向きに生きた様が綴られています。
子供への愛情が本当に深く、
子供達も父を尊敬し、愛している家族。
その前に確実に迫ってくる死。
過酷な話でした。
■第五福竜丸 死の海を行く。
日本のマグロ漁船が、アメリカの核実験の死の灰を浴びた話。
実話、この事実については、誰もが知るところで、映画にもなっています。
まだ、途中です。。。
■すばらしき母親の物語

私の親は未だに、私によく本を贈ってくれます。
いろんな本がありますが、親としての本が多いです・・・
正直、あまり読まないし、送らなくていいと断るのですが、
なぜか、1文でもいいと思うものがあれば、それでいいからと
懲りずに数十年、送り続けてきます^^;
今回頂いた本は、読んでみました。
著者が本を執筆した理由。
心の豊かさに欠け、物の豊かさのみにおぼれた、
「見せ掛けの豊かさ」の中で、育てたれた子供の姿に、
いつも疑いと憂いを感じ続けていた。
自分の意思で主体的に考え進み、
自分で戦って壁を乗り越え、
夢や希望、自立、他への思いやりと学んでこそ、
その人の生き方は、やりがいと楽しさにあふれ、
真に幸せになるというのは、
当たり前の事なのに、
この20~30年、
これを求めようとする子供達の導き方は薄れ、
多くの子供達は自分の意思がないまま、
まやかしの生き方の中に、
放たれ、哀れな姿に陥っている。
自分の意思が抜け落ちた幸せなどという物は、
あってはならないどころか、あるはずもない物。
しかし、どこの子も、あるはずのない幸せのなかで、
あるはずもない笑顔ばかり・・・
この笑顔に悲しみをつのらせ、
今の子供達一人一人の命をもっと輝くものにしないといけないと
立ち上がりました。
特に1986年にあった東京の中野区の中学であった
「葬式ごっこ」といういじめで、一人の男の子が自殺したことを
きっかけに母親達への語りかけをはじめ、
その一部を書籍にしたものです。
いい事が結構かいてあったので、またの機会に紹介しますね。
筋書き?感想?難しいですね。
私の下手な解説であまり伝わらないかもしれませんが、
興味がある方は、是非手にとって見てくださいね。