変な、御題を書いてしまったけど、


男はね・・・というより女性の場合もそうかもしれないけど、近くにいい女、いい男がいたら、自分を少しでも飾ろうとするのが普通だろうと思う・・・・時には、詐欺師まがいに、自分のことを、ことのほかよく見せようとする、そして相手の気を引く


僕も若いときに、そんな時があったかもしれない

 


僕の好きなカクテルのショートストーリーにこんな一説があります


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 カウンターに隣り合わせた男の飲むロブ・ロイの赤いチェリーが、女の左目の端でしきりにちらつく。

RobRoy


 うっとうしいような、それでいてちょっと切ないような、女はなんとも落ち着かない気分で、いつものドライ・ベルモットのオン・ザ・ロックをすすっていた。


 このバーで、その男が初めてロブ・ロイを頼むのを女が見たのは、つい4、5日前だつた。それまでは、いつも男はウイスキーの水割りらしい酒を飲んでいたはず。


 ロブ・ロイ? きっと何かの気まぐれだわ。あの晩はそう思って、女はそれほど気にかけなかった。でも、今夜も同じロブ・ロイを頼んだところを見ると、あの甘苦い味が気に入ったのかしら。これまで親しく口をきいたこともなければ、そうしたいと思ったこともない横の男が、今夜は妙に気になる。

 ロブ・ロイは今世妃の初め.頃、ロンドンのサボイ・ホテルでつくられたという、古いカクテル。いかにも英国生まれらしく、ベースはスコッチ・ウイスキーを使う。


そのスコッチとスイート・ベルモット、ピターズ一ダッシュをステアし、グラスにレッド・チェリーを沈めて仕上げる。


 ロブ・ロイをまったく飲まなくなって、もう一年半近くになるんだわ。女はまた目の端で隣りの赤いチェリーをとらえながら、冷たいベルモットを少しのどに流しこんだ。


その脳裏を、手痛い裏切りを受けて別れた英国人の夫の顔がよぎる。


 女はロンドンで、五年余りの結婚生活を送った。ロブ・ロイは、その英国人の夫が愛飲していたカクテルで、二人の生活に馴染むにつれ、彼女も夫の好きな酒に馴染んでいつた。


 夫は、表面上は穏やかで優しい紳士だったが、一緒に暮らしてみると、なかなか気難しいところのあるジョンブルの典型のような男だった。ロブ・ロイひとつにしても、ベースのスコッチ・ウイスキーについては、銘柄に頑固にこだわったりしていた。


 そのロブ・ロイを初めて口にした時、女は思わず顔をしかめてしまった。甘すぎたせいである。そして思い出したことがあった。
「これ、マンハッタンに似ていない?」

ManHattan
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これは僕の大好きな、オキ・シローさんの ショートストーリー「恨みつらみのロブ・ロイ」の冒頭の部分なんですけど、バーによく立ち寄る女性と、そこに居合わせた結婚詐欺師の話なんです・・・全てを書いてしまうと、面白くないので、後は、皆さんで買って読んでいただきたいと思うのだけど

人間はみな、少なからず詐欺師的な気分になるときがあるんどゃないかと、このショートストーリーを読みながら考えたんですよwink
でも、誤魔化しはいつまでも続かない・・・・だから詐欺師はどこかで化けの皮を剥がれ捕まってしまう。
だまし続けられたら、ある意味それは「ホンモノ」になっているということだと思うのです。
人間て・・・人の物まねをしながら、それをずーっとやり続けることができれば、いつかそのマネをした人に近づいていくんですよね(ホンモノの領域に近づくということですよね)
なんだか、そんなことを考えていました・・・・


*********************RobRoy レシピ ***************
    ロブ・ロイ
スコツチ・ウイスキー、スイート・ベルモットに、アロマチック・ビターズを1ダッシュたらしてシェークし、カクテル・グラスに注ぎます。
 そして最後にレッド・チェリーを飾ります。


Scotch whisky 3/4,

Sweet vemouth 1/4, 

Aroatic bitters 1 dash


 ロブ・ロイとは、赤毛のロバートという意味で、スコットランドの義賊ロバート・マクレガーの愛称です。ロンドンのサボイ・ホテルのハリー・タラドック氏が、同ホテルで毎年開催される聖アンドルーズ祭・大晩餐会のために考案したというカクテルです。


 ウイスキーのマイルドな風味の中で、スイート・ベルモットのはのかな甘さが息づき、その全体をビターズの苦味が引きしめています。
大晩餐会のために考案されたというだけあって、飾りもレッド・チェリーと、外見も華やかなカクテル。パーティなどにはうってつけです。
 ロブ・ロイと名前が付いているからには、やはりスコットランドに敬意を表し、ウイスキーは必ずスコッチといきたいもの。見た目も味も似たようなカクテルに、マンハッタンがあります。

 

 

 

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