先日、「焼酎の作り方」と題して記事を載せましたが、あれは一部の製法でしたので、

 

誤解のないよう追加の説明をしていきましょう。

 


焼酎の歴史


焼酎は芋、米、麦、そば等を主原料に蒸留をして製造する蒸留酒です。


焼酎は日本で最も古い蒸留酒と言われていますが、

 

誰が、いつ、どこで造ったかはホントは詳しく判ってないんです。


わかっているのは、東南アジアから沖縄へ蒸留酒の技術が伝わり

 

、焼酎(沖縄ですから泡盛でしょうね)造りが始まったといわれています。



沖縄は当時薩摩藩に属していましたので、九州 薩摩(鹿児島)に伝わり、

 

当初は米を原料とした焼酎が盛んに飲まれていたようです。


その後、焼酎は九州から中国地方、四国へと伝わっていきます。

この頃の焼酎は、日本酒を製造するときに出る搾りカスにもみ殻を混ぜて

蒸留しアルコールを得る「かす取り焼酎」だったようです。


明治30年ごろにヨーロッパから連続式蒸留機が日本に導入されるようになり、

一気に生産量も増えています。


連続蒸留機は無味無臭に仕上げた新しい焼酎を生み出し、

単式蒸留で造られていた昔ながら(旧式)の焼酎と区別し、新式焼酎と呼ばれていた時代があります。

焼酎の原料と製法


焼酎は穀物を主原料として製造され、原料はその造られる地域やメーカーによって変わってきます。
米、黒糖、芋、麦、そばなどがよく使用されます。


 

焼酎には連続式蒸留機を使う甲類(昔の分類でいうと新式焼酎)と

 

単式蒸留機を使う乙類(昔の分類では旧式焼酎)がありますので、

製法は大きく分けて甲類乙類の二つになります。

原料を上流してできたアルコール度数85度~97度のエチルアルコールを

水で度数35度未満に薄めて製造されます(最近は45度くらいのも多く売りだされています)。


甲類はほとんど無味・無臭に近くなりますので繊細な仕上がりとなります・・・・

 

原料と水の良しあしがけっこうモノを言うのかもしれませんね。


乙類は原料を糖化発酵させ、単式蒸留機で蒸留して製造される、

こちらは原料の風味や個性が顕著に現れますので「本格焼酎」と呼ばれています。

最近ではゴマ、トマト、ニンジン、ホウレンソウを原料にした変わり種の焼酎も多く生み出されています。

焼酎の種類について

 

さあ、続いて焼酎の種類について・・・ですね。

焼酎は先のページで紹介しているように、

 

甲類、乙類二種類に大別することができます。

 

焼酎の甲類は連続式蒸留機によって製造され、

 

焼酎乙類は単式蒸留機によって製造するというお話をしましたね。

 

焼酎甲類は蒸留を重ねると無味無臭でクセの少ないものになっていき、

 

焼酎乙類は原料の個性がそのまま現れてきます。

 

私はシリーズでカクテルのことについて触れていますので。

 

 ここでカクテルの材料に適するものはどちらかと言うと・・・

 

・カクテルのBaseとして使用するのは、

 

他の材料と混ぜることを前提としているので当然、クセの無いものを選択されるのがいいでしょう。 

 

ですから甲類がカクテルには適している、ということになります。

 

甲類には梅酒などによく使用される「ホワイトリカー」などがあり、

 

このホワイトリカーは焼酎としてそのまま楽しむよりは、クセがないので何かと混ぜて

 

他の新しいものを造りだす時のBaseとして使用されます。

そのためにカクテルに使用されるのは甲類焼酎が多いのです。

 

乙類は一般的に本格焼酎と呼ばれています。

 

有名なものは、米麹だけを使用した沖縄の名酒「泡盛」があります。

 

南九州(鹿児島/宮崎)では「芋焼酎」、宮崎県北部では「そば焼酎」、

 

熊本県の「米焼酎」、大分県の「麦焼酎」、鹿児島県奄美群島の「黒糖焼酎」などがありますね。

 

これらは、先に述べました通り、米、さつまいも、麦、ソバなどの特徴を生かし、

その原料の味わいがよく出ているもので、

現在 飲食店等で一般的に焼酎として飲まれているものは、こちらの方が多いですね。

 

でも、おじいちゃん達の話だとね、最近の焼酎乙類は、

 

その点がちょっと薄れた、薄味というか、万人に受けるようなものになってしまった・・・・と愚痴をこぼす人もいます。

 

 

 

 

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