この週末、近隣中学の学校支援本部の主催で
不登校についての講演会を行ってきました。
学校環境が合わない子どもがいること、
中学は義務教育なので必ず卒業できること、
進学先はさまざまにあること、
勉強はいつからでもやり直しができること、
日常生活でのお子さんへの接し方
不登校への考え方を転換すること……
などについて、講演形式でお話しました。
その後は、座談会という形で
参加者のみなさんからご質問を受けたり
ざっくばらんにお話を聞いたりしました。
「今まで普通にできていたことが何もできなくなり、
子どもにどう接していいかわからない」という質問には
今は元気がなくなっているから
できないことは手伝ってあげてほしいこと、
また、「今までできていたこと」が
本当に「普通」
楽々やっていたように見えて、
本当は、子どもの中ではギリギリの状態だったのかもしれない……
と、いうようなことをお話しました。
多くの親御さんが
「子育てとは『こうでなければらならない』
と、思いこんでいて
それにがんじがらめになっていることを感じます。
私自身もそうだったので、気持ちはとてもよく理解できます。
でも、よくよく考えると
だいたいが大したことのない問題なのです。
子どもが安心して生きていてくれるだけで十分なのに、
大人は多くを求めすぎるのです。
「こうじゃなきゃいけない」
「こうしたら間違っている」……。
でも、何もできなくなったわが子を見ていたら
「生きていてくれればそれでいい」
という気持ちになるものです。
勉強しないことも、朝起きられないことも、
宿題をやっていかないことも、
毎日お風呂に入らないことも、
さほどたいした問題ではないのです。
まずは
「ここにいていいんだ」
「生きていていいんだ」と、
子どもが感じてくれれば十分なのです。
あとは元気が出てくれば
子どもは自分の力で歩き出すことができます。
「育児」「教育」というのは
本来は子どものよさを生かすことのはずなのに
現状は否定したり厳しくしたり
怒って従わせたりすることばかり。
もっと社会全体が子どもを大切にしないと
日本は先細っていくばかりです。
大人が変わらなければ子どもは犠牲になるしかない。。。
そのことを、講演会や文章を通して
伝え続けていきたいと、改めて思いました。