お立ち寄り頂きありがとうございます。
夫とふたり暮らしをしている
まる子と申します。
良かったらお茶でも
飲んでいってください。
お子さんがいらっしゃる方も大歓迎です
楽しいことをするのに
子どもいる、いないは
関係ないですからね照れ



その日、私はイライラしていた。


PMSとお局の嫌味のダブルパンチで
自分でもそのイライラを
止めることができなかった。


こんな日に限って

愚痴を聞いてくれる夫は

飲み会で帰りが遅い。



夕飯を作る気にもなれず
ファミレスへ駆け込んだ。


飲み物を飲もうとドリンクバーへ行ったら
ちょうど同じタイミングで
中学生くらいの男の子もやってきた。


しかも飲みたかった飲み物が

同じだったようで

マシーンにコップをセットするタイミングも
被ってしまった。


ふっと身を引こうと思ったら
男の子から「お先にどうぞ」と言われた。
それはそれは爽やかな笑顔で。


そんなことを予想していなかっただけに
水をぶっかけられたような衝撃を受け
ありがとうございますと

お礼の言葉を絞り出すのがやっとだった。



飲み物を注ぎ終わり

もう一度男の子にお礼を言い

その場を去った。



気がつくと
テコでも動かなかったイライラが
動いてたまるかと思っていたそれが
跡形もなく消えていた。


あの男の子のおかげだ。
彼の優しい「お先にどうぞ」のおかげだ。


それからというもの
イライラしている人を見かけたら
自分に余裕がなくても
出来るだけお先にどうぞと
譲るようにしている。


お先にどうぞのすごいところは
譲ってもらった人が
驚いたり喜んだりするのはもちろんのこと
譲った人もその様子を見て

笑顔になれるところなのだ。



だから騙されたと思って試してみてほしい。


イライラしている時の
「お先にどうぞ」は
あちらにもこちらにも
尋常じゃないほど染みるので。