妊娠中の喫煙が身体に悪影響を及ぼすことはよく知られていますが、生殖能力（妊孕性）への影響についてはあまり知られていません。

アメリカ生殖医学会（ASRM）の見解は次の通りです。

不妊症や流産、子宮外妊娠のリスク増加
喫煙は、不妊症リスクを高めるだけでなく、流産や子宮外妊娠リスクも増加させます。

生殖機能の低下と閉経の早期化
喫煙は生殖機能を低下させ、通常よりも1～4年早く閉経を迎えることがあります。

体外受精の成功率低下
喫煙者が体外受精で妊娠するには、非喫煙者に比べて2倍の回数が必要になります。

精液の質の低下
喫煙者の精液の質は喫煙本数に比例して低下し、流産のリスクも増加します。

受動喫煙の影響
受動喫煙も喫煙と同じリスクがあるため、周囲の人々への影響も考慮する必要があります。

禁煙治療の効果
ニコチン製剤などの禁煙治療は効果的で、ランダム化試験で2倍の効果が確認されています。

電子タバコの危険性
電子タバコ（ENDS）も生殖に悪影響を及ぼし、胎児にも安全ではありません。

喫煙が生殖能力に与える影響を考慮し、禁煙を検討することは非常に重要です。健康な妊娠と出産のために、喫煙を避けるようにしましょう。

喫煙による生殖への悪影響について