初めて主人に暴力を振るわれた日から、
二人の関係は、余計にギクシャクして行きました。
お互い、必要最低限の用件しか交わさず、
日常的な挨拶も無し。
当然、こんな家庭環境に子供たちを置いておけば、
間違いなく悪い影響を与えてしまう。。。
それがとても心配になり、私は主人との和解を考えました。
「この間はごめんね。。。
あなたの仕事の事を、全然考えずに言っちゃった。
親が喧嘩してると子供にも良くないし、仲直りして、
出来るだけ毎日を楽しく過ごしたいよ。」
主人の機嫌を損ねないよう、慎重に言葉を選んで伝えました。
主人はそれに対して、
「この間は俺も蹴ったりして本当にごめん。
もう絶対、あんな事はしないから。。。
ただ、一人の時間を大事にしたいのは分かって欲しい。
俺もストレスが溜まって辛いんだ。」
静かにそう答えて、逃げるように書斎へ入って行きました。
その翌日、子供たちを幼稚園へ送り出した後、
主人が「話がある」と、私を書斎へ呼び付けました。
主人が占拠するようになってからは、
私や子供は、決して書斎へ立ち入っていなかったので、
初めて入る自宅の小部屋に違和感を覚えながら、
私は主人の言葉を待ちました。
主人は私が隣へ来たのを横目で確認すると、
「あのさ、お前・・・
ユキエってハンドルネームでブログ書いてるだろ?」
と質問してきました。
突然こんな事を聞かれても意味が分からず、
思わず「え?」と聞き返しました。
「このブログの・・・このプロフィール写真、お前だろ?」
そこには私と同じ髪型で、非常によく似た輪郭を持った女性の、
目元を塗り潰した写真がありました。
「似てるけど、これは私じゃないよ?」
本当に私とは別人だったので、普通に否定したのですが、
主人はなかなか信じてくれませんでした。
「見てみろ、30歳で東京在住。お前と丸っきり同じだろ。
それとこの記事、同じ日にお前も新宿行ってたよな?」
「新宿なんて広いんだし、人も多いから、
自分と同じ歳の人が居てもおかしくないでしょ?」
「同じ髪型で同じ顔の人が?」
「この人の顔なんて、正面向いてないから分からないじゃない。
それに、私と同じ髪型の人なんて、数え切れないほど居るよ?」
主人は偶然見かけたブログの筆者を、私だと思い込んで、
私がどんなに否定しても、認める気配がありませんでした。
そして何より厄介だったのが、その人のブログに、
片想いの男性への想いが綴られていた事。。。
「結婚してるのに夫以外の男性を好きになってしまった」
そんな気持ちが、淡々と綴られているブログでした。
主人はこの女性のブログを見付け、
私が不倫をしているのではないかと疑い、こうして呼び付けていました。
「正直に言ってくれ。このヤスって男は誰なんだ?
いつ、どこで知り合った相手なんだ?
今、正直に話してくれたら怒らないし、離婚もしないから。」
「知らないよ!だって、これ書いてるの私じゃないもん。。。」
「もう嘘はいいから。偶然でここまで共通するなんて事、無いだろ。
今ちゃんと言ってくれなきゃ、後から本気で怒るよ?」
「ちょっと待ってよ!本当に私じゃないから!
嘘だと思うなら、ずっと私の事を監視していいよ!
家の中にカメラ付けてもいいから!」
この時の私は、あらぬ濡れ衣を着せられそうになり、
誤解を解くのに、本当に必死でした。