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前回、アメリカの同じ地域の公立校の中で格差があるということに少し触れました。
前回のアメリカ学校制度はこちらを
今回はその格差の状況と、格差がある理由について説明をしたいと思います。
選択科目の充実さが違う
全ての公立学校にコモン・コア(Common Core)数学、英語(国語)、理科、社会の教科は必須でありますが、体育、音楽、美術、外国語といった選択科目は学校によってある所とない所があります。
特に小学校では、個々の学校が専門の先生を非常勤として時給制で雇えた場合に、こういった選択科目が提供されます。
専門の先生を雇う余裕のない学校では、クラスの担任の先生が、たまに校庭へ生徒を連れて行き、遊ばせるだけで体育の代わりになったりします。
ビーカーや顕微鏡等を使う理科の実験もやったことがないという小学校もあるようです。
公立高校でも、プールが体育であるところもあれば、ない所もあったりします。
小学校、中学校でプールはありません。
教材不足で先生が自腹を切る場合も
小学校は比較的教材は充実しているところが多いですが、中学、高校になると、先生が使うペン、ハサミ、テープ等がない所もあります。
私が一番驚いたのは、学校によってコピーできる枚数に制限がある事です。同じ地域内の4か所違う高校で働きましたが、そのうち2つの学校では先生に1学期中コピーできる制限枚数がありました。
テストや重要な配布物などでは絶対コピーが必要ですから、それ以外は極力コピーしないようにしないとならないのです。
コピーの枚数は制限されていなくても、コピー用紙がないという状況もあり、先生が自腹でコピー用紙を揃えるといったこともあります。
自腹を切りたくないから、紙が来るまで(数週間)授業を進めないという選択を取る先生もいました。
格差が生まれる要因
1.学区のプロパティタックス(固定資産税)を財源に学校が運営されているので、プロパティタックスが高いエリアほど、その学区の教育に予算が潤沢に使われる。
2.州からもらった予算以外は校長の資金調達力で決まる。
大抵の学校は「ドネーション・ドライブ(Donation Drive)」が行われ、生徒は目標額などが記載された寄付の案内と封筒を自宅へ持ち帰ります。学校に寄付をしたい場合は、小切手を入れ、期日までに子供に持たせれば、税金控除に利用可能なレシートが送られてくる制度になっています。
アメリカの国や企業がやっている助成金制度もあるので、それにドンドン応募して資金を集める学校は予算が沢山あります。
3.PTSA( Parent-Teacher-Student Association)保護者と教師、生徒から構成される組織が盛んな学校はボランティアが沢山いて、ファンドレイザーなどを行い、資金集めの協力が得られる。
ファンドレイザーの例として、週末ボランティアを集め、学校で地域の人々の洗車をするサービスをして資金を集めるなどがあります。
教育理念の違い
また、州内で同じ学習スタンダードを使っていても、教育理念については各学校の校長、または各クラスの教師により異なる部分も大きいので、何に力を入れるかは公立学校内でも格差があるんです。
こういった格差が存在するので、越境制度で自分の子供のニーズに合った学校選択が重要になります。
またの機会に、小、中、高校それぞれ深掘りしてお話できたらと思っています。
注釈:アメリカは州によって制度が変わるので、ここに書かれてあることと違う場合もあります。
See you soon