本日は、時宗教学講習会の講師として、総本山に日帰りで上山して来ました。
講義の担当は、「布教概論」(初級編)です。
一昨年に初めて担当させていただいて、今年は3回目でした。
[1回目の記録]
この教学講習会というのは、まだ駆け出しの僧侶やそれに準ずる有志僧侶に、僧侶としての様々なことを講義を通して研鑽していただく二日間です。
さて私の出発地である神戸空港(午前8時過ぎ)に入ると、ちょっと大き目の音量でお見送りをしている家族の団体さんがおられました。
私が学生の頃は飛行機で何処かに行くとなると親族上げての大ごとでしたが、今はエアバスと言われるように本当に普通の事になりました。ある意味、懐かしかったです。
そして、羽田空港に到着。ここでは今年の1月に悲惨な飛行機事故が有りました。
私の乗った飛行機も、着陸後に離陸滑走する他の飛行機とのすれ違う為に、何度か停機していました。
あの事故はこのタイミングで起こってしまったものだったと思いますが、はたしてその事を、一緒に搭乗していたお客さんの中で何人の方が思い出していたのでしょうか。
でも、忘れる事も大切です。
大切な人が亡くなってしまったという苦しみを乗り越えるために、忘れるということも一つの供養なのではないのでしょうか。
本当は、もっと良い表現があるのだと思いますが、今の私では、これが精一杯です。
そんな事を、滑走路を見ながら、ふと感じました。
まあ、そんな私が講師として1時間半ほどお話しさせてもらうこの講習会も、今年で3年目となり、一旦講師契約終了です。
今後はまたこういった講習会に呼んでいただけるのかどうか分かりませんが、僧侶として私自身が、もう今の立ち位置から大きく変わる事はないでしょう。
でもこの講習を聞いた若い僧侶の中から、時宗を、そして日本の仏教を牽引してくれるような大きな人が育ってくれたら、私も少しは仏教の為に、そしてお釈迦様の為にご恩返しが出来たかなあ、と思います。
南無釈迦牟尼仏
合掌