昨日の報道ステーションでイチロー特集が放送された。
プロ野球解説者の稲葉さんがインタビュー者である。
イチローと稲葉の2名だけの会話であったが、
かなり、というか、最近では一番の衝撃と感動を受けた。
稲葉さんは元日本ハムの選手で、
野球の日本代表でイチローと共に戦った仲であるから、
お互いに気心が知れていて、イチローは最初から心をオープンにしていた。
イチローは稲葉さんに会った瞬間にはしゃいでいたようにも見えた。
うれしくて仕方が無い様子である。
グランドの芝生に二人で座り、話を始める。
一方的にイチローがしゃべる。饒舌だ。
「このインタビューの時間は?」とイチローが聞くと、
「特に決まっていないです」と稲葉さんが答えると、
「じゃあ、3、4時間やりましょう」って調子で、ノリノリだ。
古館伊知郎が報道ステーションを降板する話を持ち出し、
わさびの無い寿司みたいになるでしょう!。。とか、
番組に気を使っているような感じもしたが、
だんだん、最近思っていること、感じていることをしゃべり始めた。
マラソン女子の福士加代子の走りに感動し、
涙が止まらなかったという。意外な一面。
あまりに感動して、福士と同じアディダスのシューズをメーカに頼み、
入手し本人に会ったときに、それをさりげなく履いて、
逆に感動させようと、サプライズを行ったり、
意外と茶目っ気というか、気を配るタイプなんだなぁ。。。って感じた。
けれど、福士さんとは違うものだったらしい。
口惜しがっていたけれど、それも、どこか少年みたいな、
いたずらが失敗したような、残念な表情を見せていた。
こうゆうプライベートな話は、滅多に聞けるものじゃない。
稲葉さんだから、完全に心を許していたのだと思います。
記者会見のイチローは、事前に考えてきた、超真面目な話を繰り出す。
と、私には感じる。
その超真面目な言葉も、いままでに誰も言わなかったような言葉を吐き出すのだ。
これはこれで、とても興味深いのだけれど、
やっぱり、プライベートの話が超面白い。私はね。
福士選手は、トラック競技からマラソンへ転向して、挫折を味わっていた。
それも、最初のマラソンで、ゴール目前で、足がふらつき、
何度も転んでしまう。
それでも、ふらふらになりながらゴールした。
やっぱり、福士はダメだったか。。。と誰もが思った。
けど、本人は決してあきらめず、マラソン競技を続けていた。
そして、1月の大阪国際女子マラソンで見事に優勝した。
おそらくリオオリンピックの代表に選ばれるのでしょう。
イチローはあきらめずに頑張っている選手に共感するのでしょう。
誰もが感じるような共感とは違って、
イチロー本人は、どれだけアスリートが苦労しているかを知っている。
同じ現役競技者の目線から見たときに、その辛さ、厳しさ、
くじけそうになる気持ち、ストレス、眠れない夜・・・
様々なマイナス要因を共有しているわけだから、
その共感の度合いがかなり強く出るのと思います。
福士は明るい性格で、言葉も本音を隠さずにしゃべる。
リオ決まりだべ!と叫んだのも本心だ。
それを良く思わない人もいる。もう少し謙虚であるべきだと。
日本人は特に自慢げに前へ出ようとする人を嫌う傾向がある。
その人の苦労など、全く気にせずに、その人の人格を判断してしまう。
あまり良くないことだと思う。
差別的な気持ちが起こるのはしょうがないことかな。
さて、イチローの会話に戻る。
イチローは東京が嫌いだという。
オリックス時代に居た神戸がすごく好きな街だという。
神戸は小さな街だけれど、気持ちが楽になれる雰囲気があるという。
一方、東京はハイセンスな街で、どこか気持ちが落ち着かないという。
六本木ヒルズのショップに訪れた際、
店員にお手並み拝見されているような感じが、
たまらなく嫌やだと言っている。
店員からすると、お手並み拝見的な気持ちは無いのかもしれない。
けれど、ブルジョア的で、高級感あふれて、入店する人も選ぶような、
そんな街が東京だと私は感じた。ハイソサエティってことか。
イチローも十分に億万長者の資格を持っているのだけれど、
それでも、東京の威圧的な感じが好きじゃないんでしょうね。
銀座、六本木の高級店は特にね。
逆にそういう目立ちたがりなブルジョアは、地方の小金持ちが行くのでしょうね。
店員に見透かされて、物の本質を分からず、
ただただブランドを身につければ満足する。
そうゆうエセ小金持ちは、見透かされようが、値踏みされようが、
お手並み拝見と思われようが、まったく気にしない人種だ。
しかし、イチローはそうではない。
物の価値が分かるかどうか、本質は何かを常に感じ求めている。
そしてプライドが高いから、価値が低いものを選んだとき、
大きなストレスになるのでしょう。
想像すると、なんでも鑑定団で、自分がお宝と思っていた品物が、
ニセモノと判定されるのを極端に嫌がるような人なのだ。
野球を長い間、追い求めてきた人だから、
本質は何だろうと強く思うのでしょう。
少し長くなってしまったので、続きは次回にします。
とにかく、イチローの言葉に感動した日でした。
わずか十分間程度でしたが、濃密な濃縮された時間でした。
一年のうちに、そう何度も感動することは無いのだけれど、
それが昨日のイチロー特集でした。
今夜も必ず見ます。
はい。