Uさん、よこちゃんと始めたトリオフュージョンバンドでしたが、それなりにまとまってきてレパートリーも増えていきました。
そうなると人間というのは向上心というのか、次のステップへと願望が芽生えてくるもので、ライブをしたいと思うようになりました。
ライブをやるとなると、やはりドラマーが必要ということになったのですが、そんなに都合よく見つかるはずはありません。
ちょっとだけ考えた末、たむかに連絡してみることにしました。
大学卒業以来1回くらいしか会ったことがなかったのですが、年賀状のやり取りはしていたので連絡先はわかりました。
たむかは大学卒業後、某大手一流電機メーカーに就職しており、結婚もしていたので、まさかもうドラムは叩いていないだろうと思いましたが、恐る恐る電話してみました。とりあえず会おうかということになり、新宿の牛タンとイワシ料理の店「でんぱち」で会いました。
![フュージョンバンドmarsのブログ-でん八](https://stat.ameba.jp/user_images/20100214/07/fusionband-mars/12/19/j/t02200176_0250020010413564884.jpg?caw=800)
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この「でんぱち」ですが、当時のへろのお気に入りで、よく行っていました。
その少し前にみっちゃんが要らなくなったギターをくれるというので、この店で会ったこともありました。
このギターはプロが使っていただけあってすばらしいギターで、後にmarsのほとんどのオリジナル曲はこれを使って生まれたのです。
話がそれました。
たむかとの7年ぶりくらいの再会でしたが、気分は一気に学生の頃に戻り、昔話と近況報告であっという間に時間が過ぎました。
たむかも音楽は捨てられなかったらしく、歌ものバンドでドラムを叩いたりしていたそうです。
トリオバンドの練習を録音したカセットテープを聴いてもらったところ、「やってもいいよ。」ということになりました。
めでたく4人編成となったバンドは、バンド名をUさんの命名で「TOWNSHIP」として活動を始めました。
原宿クロコダイルでUさんの知合いのバンドと共同で初めてライブをしたのが1991年7月でした。
活動といっても基本みんな社会人で仕事優先なので、1~2年に1回ライブを企画して、知り合いを総動員して燃え尽きるという社会人バンドの典型でした。
今もそうですが・・・・
それと、驚いたことに、たむかが湘南に家を新築し、なんと!ドラムを叩くことのできる防音室を作ってしまいました。
「たむかスタジオ」と言って何度か練習に行ったり、後にWestlandのNさんのボーカルを録音したりと活用させてもらっています。今はmarsのレコーディングには欠かせないスタジオです。
話は戻って、TOWNSHIPですが、
1996年に渋谷のLaMaMaというライブハウスでライブをやった後、このバンドでできることはやりつくした感がでてきました。
最初のうちはバンドができるだけですごく楽しかったのに、それができるようになると自然と各自が自分のやりたい音楽を目指すようになるものです。
へろはへろでオリジナル曲を何曲か作ってこのバンドでやろうとしたのですが、今と違ってDTMでデモを作るすべも知らずに、
・譜面が書けない。
・書いても読めない。
・アレンジができない。
ということでかえって盛り下がってしまいました。
そんな中、フュージョンは飽きてきたというUさんと意見が段々合わなくなってきて、一旦解散となりました。
今振り返ると、30代の今よりはるかに元気な頃にバンドができて本当によかったです。
TOWNSHIPがなかったら当然marsもないわけだし、音楽と無縁だった状態から人前で演奏できるまでになったわけだから、改めてメンバーのみんなに感謝です。
それと夫の趣味を文句も言わず許してくれた妻にも感謝です。
前にも書きましたが、結婚した当時はへろが楽器をやることなど知らなかった妻はもともとそんなに音楽に興味がなく、結婚後とりつかれたかのようにベースの練習を始めた夫を見て「この人、おかしいんじゃないか?」と常日頃思っていたようです。
それでもクロコダイルのライブを見に来てくれて、「この人は本当に音楽が好きなんだ。」と理解してくれました。
さて、そんなわけでバンドは解散したのですが、
よこちゃんとたむかとへろは基本フュージョン好きなので、このまま解散というのはもったいないなーと思い、ギタリストを探すことにしました。
ギタリストは数は多いとはいえ、フュージョンバンドのフロントでバリバリ弾ける人などそんなに都合よく見つかるはずはありません。
またまたちょっとだけ考えて、みっちゃんに相談しました。
プロとして活躍中のみっちゃんがアマチュアバンドで弾いてくれるとは思いませんでしたが、友達のよしみと酔わせて「うん」と言わそうとしたのです。
相談したところ、案外簡単に「ええよ」と言ってくれました。
みっちゃんはみっちゃんで歌もののバックとかの仕事が多く、自分の好きな音楽で思い切りギターを弾ける機会が少なかったので、それなりに悪い話ではなかったようです。
後に我々のあまりのレベルの低さに相当後悔したとは思いますが。。。
というわけで、やっとmarsのメンバーがそろったわけです。
つづく・・・・