風評被害と消費者心理の攻防 | 大村あつしオフィシャルブログ「ボクは不死鳥」Powered by Ameba

風評被害と消費者心理の攻防

現在、東北や北関東の野菜、魚のみならず、国際的には日本全域の工業部品にまで風評被害が広がっています。

日本に住むボク達にとっては忸怩たる思いですが、海外から見たら日本は小さな島国。

国全体が放射線で汚染されていると勘違いされるのは、半ば仕方のないことでしょう。

実際に、日本は世界中の国で「渡航自粛国」に指定されている状況です。
(この事実をマスコミはあまり報道しませんが・・・)

また、自国が「大丈夫」と言っても、外国が過敏に反応するのは世の常です。

実際、日本もBSE問題(狂牛病)のときには、アメリカ人が平気で口にしていた牛肉を輸入停止にして、アメリカを怒らせた過去があります。

とはいえ、やはり風評被害は防がなければなりません。

国内はもちろん、海外でも、「日本の物は安心」と理解してもらう必要があります。

ただ、ここに立ちはだかるのが消費者心理です。

たとえば、Aさんが、BさんとCさんにこう言ったとします。

「○○に行ったら、ラーメンに髪の毛が入っていたよ。私は、もう二度と○○には行かない」

これを聞いたBさんも○○に行かないようになり、さらには、その話をあちこちに広め始めます。

一方のCさんは、何事もなかったかのように○○にラーメンを食べに行きます。

さて、この場合、Bさんの行動を責められるでしょうか?

まず、Bさんは、ラーメンに髪の毛が入っているのを自分の目で見たわけではありません。

それに、万が一、それが事実でも、○○に行って自分が注文したラーメンに髪の毛が入っている可能性はゼロに近いでしょう。

さらに言えば、たとえ髪の毛が入っていても、「ただちに健康に害はありません」
(もう何十回も聞いたフレーズですね(苦笑)

でも、Bさんには○○のラーメンは食べない、という権利があります。

また、その見たこともない話をBさんが広めるのを止めることは困難でしょう。

放射能は目には見えません。

だから、日本のみならず、世界中が過敏になり、不安になるのです。

今の状況は、簡単にたとえれば、○○のラーメンに髪の毛が入っていた、という「目には見えない」単なる話に対して、Bさんのような反応を示す人と、Cさんのように反応する人とに大別されているということです。

ですから、風評であることは間違いないのですが、外国が日本製品に対して抱く不安、消費者心理を責める権利は誰にもないということです。

だからこそ、日本は根気強く、きちんとした情報開示を継続していかなければなりません。

数値はころころ変わり、しかも、東電と政治家と役人の話の内容が違っていて、これで先のBさんのように不安になるな、と言っても、それは政府のエゴ、あまりに身勝手な論理です。

ラーメンにたとえるならば・・・

「ラーメンに髪の毛が混入していた。

しかし、健康に害はない。

また、再発を防ぐために、調理人は全員短髪にして帽子の着用を義務づけた。

だから、日本のラーメンは安心です」

と、アナウンスしなければならないということです。

今回の大地震で、日本国民は世界中で高い評価、賞賛を得ています。

しかし、一方で、「Made In Japan」のブランドは信頼を失っています。

日本は今、戦後最大の困難に直面しました。

この約1ヵ月の反省を踏まえて、政府には信頼回復に努めてもらいたいものです。

「風評被害」と、特にネットユーザーを名指しで非難していますが、風評被害をもたらしている最大の加害者は、政治家のみなさん、あなた達なんですよ。

って、あまり政治家を責めたり期待するのも虚しいですね(苦笑)

ボクたちみんなで、「Made In Japan」を守りましょう!






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