ちょっと気の毒なS-1王者、NON STYLE(民法放送連合の自主規制の謎)
先日開催されたS-1の優勝賞金が物議を醸していますね。
まぁ、1億円というギネスブックにも認定されている前代未聞の金額ですから、賛否両論あるのはしかたのないところですが、気の毒なのは優勝したNON STYLEですね。
記者の質問も賞金のことばかり。
M-1やR-1が、もちろん「お約束」で賞金の使い道も質問されますが、賞金以上に「名誉」を称えられるお祭りであることを考えると、サラリーマンの生涯賃金の半分程度のお金をたったの数分で得てしまう、この金額設定とそれに対するマスコミや世間の反応は、「大金を得るのは卑しいこと」という風潮が、まだまだ日本には根強く残っていることを如実に物語る結果となりました。
もっとも、ノンスタも、何も悪いことはしていないのですから、もっと堂々としていてもよかったとも思います。
1億円が欲しいなら、素直に「嬉しい」と喜べばいいのですし、記者会見で言ったように、本当にお金目当てでないのなら、「ファンに還元したい。無料ライブをやりたい」というあいまい発言でなく、いさぎよく寄付するなり、主催者に返金すればいい話です。
だって、無料ライブでファンに還元って、一体、何回無料ライブをやれば1億円になるんでしょう?(笑)
それに、ファンは有料でも見に来てくれます。
だからこそファンなのであり、また、そうしたファンを多く抱えているのがノンスタという実力派コンビなのですから、S-1で優勝してしまったからといってそこを無料にする理由がボクにはわかりません。
ちなみにボクでしたら、世間になんと言われようとも、当然1億円はありがたくもらいます(笑)
もっとも、2,000万円くらいは自分の関心のある分野で頑張っている方に寄付しますが、残りの8,000万円でしっかりと楽しませてもらいます(笑)
それより、この優勝賞金を知った時、二つのことが頭をよぎりました。
一つは景品表示法のこと。
もうひとつは民法放送連合の自主規制のこと。
ちなみに、景品表示法をざっくりと説明すると、景品に規制を設けないと、大企業が金に物を言わせて消費者を釣る事ができ、公正な競争が妨げられてしまうので、限度額というのが決まっていました。
長い間、この限度額は100万円だったのですが、記憶が定かでありませんが、15年ほど前に1,000万円に引き上げられました。
そして、このタイミングで登場したのが「クイズ・ミリオネア」なわけです。
なぜ、クイズの賞金と景品表示法が関係あるのか、と思う人がいるかもしれませんが、商品を購入せず、また来店もせず、「別の条件」をクリアすることで得られる景品は「オープン懸賞」と呼ばれ、このオープン懸賞の限度額が1,000万円だったわけです。
すなわち、クイズ・ミリオネアは、「定められた問題数を連続正解する」という「条件」をクリアすると、「景品」としてオープン懸賞の1,000万円がもらえる番組だったわけです。
ところがです。
1,000万円というのはやはり大金です。
クイズに正解するだけで、そんな大金を与えてもいいのか。
そう考えたのが民法放送連合です。
そして、「それまでの100万円の2倍である200万円程度に抑えましょう」という自主規制ができました。
こんな事を言うと、「そうは言っても、ミリオネアの賞金は1,000万円だったじゃないか」と反論されそうですが、あのクイズを覚えているみなさんは、よーく思い出してください。
クイズの参加者は一人でしたか?
え? 一人じゃないか、ですって?
では、もっとよーく思い出してください。
ミリオネアの演出に「ライフライン」というのがあったことは覚えていますよね。
4択から2つを消して正解率を上げるライフライン。
会場の意見を聞くライフライン。
そして、もうひとつが、友人知人に電話で聞くライフライン。
そうです。
このテレフォンで出てくる人たちも「回答者」としてカウントされていたのです。
だから、テレフォンで出てくる人たちは4人以上のケースが多かったわけです。
これなら、スタジオの回答者1人プラス4人で5人。
一人あたりの景品は200万円で、見事に民法放送連合の自主規制の範囲内に収まります。
以前、僕はブログで、ヘキサゴン(今のヘキサゴンⅡではなく、その前のヘキサゴンです)や昔のクイズダービーを例に、「演出のないクイズ番組など存在しない」と書きましたが、「まったく役に立たないライフライン」と言われていた「電話で友人に質問」というサポートも、実は民法放送連合の自主規制に抵触しないための演出だったわけです。
ちなみに、M-1の優勝賞金は1,000万円じゃないか、と言われそうですが、以前は、優勝者にそんな多額のお金が渡らない取り決めがあったらしいですね(最近の事情はわかりませんが)
いずれにせよ、今回のS-1は、景品表示法の上限額がなくなっても、従来の1,000万円を上限としよう、という日本人の金銭感覚を尊重した自主規制はおろか、民法放送連合の自主規制も無視した、あり得ない賞金設定であり、優勝したがためにその被害者になってしまったのがNON STYLEというわけです。
1億円という賞金ばかりに注目し、一緒に喜ぶならともかく、「けしからん」と怒るだけでは、説得力がありませんし、誰よりも怒っている本人が一番損をしています。
繰り返しますが、僕は、ノンスタは、堂々と1億円をもらう、その資格があると思います。
もし、今回の「事件」で批判されるべき人がいるのであれば、それは誰なのか、今書いた事を吟味すれば、おのずと答えは導かれると思うのですが(*^_^*)
上記の動画のオリジナルサイズは
→ http://www.youtube.com/watch?v=FCutFl0Uh8I
アマゾン2部門(ミステリー部門、文庫小説部門)で1位獲得!
→ 『無限ループ』
twitter → http://twitter.com/atsushi_omura
→ [公式]大村あつしグルっぽ
まぁ、1億円というギネスブックにも認定されている前代未聞の金額ですから、賛否両論あるのはしかたのないところですが、気の毒なのは優勝したNON STYLEですね。
記者の質問も賞金のことばかり。
M-1やR-1が、もちろん「お約束」で賞金の使い道も質問されますが、賞金以上に「名誉」を称えられるお祭りであることを考えると、サラリーマンの生涯賃金の半分程度のお金をたったの数分で得てしまう、この金額設定とそれに対するマスコミや世間の反応は、「大金を得るのは卑しいこと」という風潮が、まだまだ日本には根強く残っていることを如実に物語る結果となりました。
もっとも、ノンスタも、何も悪いことはしていないのですから、もっと堂々としていてもよかったとも思います。
1億円が欲しいなら、素直に「嬉しい」と喜べばいいのですし、記者会見で言ったように、本当にお金目当てでないのなら、「ファンに還元したい。無料ライブをやりたい」というあいまい発言でなく、いさぎよく寄付するなり、主催者に返金すればいい話です。
だって、無料ライブでファンに還元って、一体、何回無料ライブをやれば1億円になるんでしょう?(笑)
それに、ファンは有料でも見に来てくれます。
だからこそファンなのであり、また、そうしたファンを多く抱えているのがノンスタという実力派コンビなのですから、S-1で優勝してしまったからといってそこを無料にする理由がボクにはわかりません。
ちなみにボクでしたら、世間になんと言われようとも、当然1億円はありがたくもらいます(笑)
もっとも、2,000万円くらいは自分の関心のある分野で頑張っている方に寄付しますが、残りの8,000万円でしっかりと楽しませてもらいます(笑)
それより、この優勝賞金を知った時、二つのことが頭をよぎりました。
一つは景品表示法のこと。
もうひとつは民法放送連合の自主規制のこと。
ちなみに、景品表示法をざっくりと説明すると、景品に規制を設けないと、大企業が金に物を言わせて消費者を釣る事ができ、公正な競争が妨げられてしまうので、限度額というのが決まっていました。
長い間、この限度額は100万円だったのですが、記憶が定かでありませんが、15年ほど前に1,000万円に引き上げられました。
そして、このタイミングで登場したのが「クイズ・ミリオネア」なわけです。
なぜ、クイズの賞金と景品表示法が関係あるのか、と思う人がいるかもしれませんが、商品を購入せず、また来店もせず、「別の条件」をクリアすることで得られる景品は「オープン懸賞」と呼ばれ、このオープン懸賞の限度額が1,000万円だったわけです。
すなわち、クイズ・ミリオネアは、「定められた問題数を連続正解する」という「条件」をクリアすると、「景品」としてオープン懸賞の1,000万円がもらえる番組だったわけです。
ところがです。
1,000万円というのはやはり大金です。
クイズに正解するだけで、そんな大金を与えてもいいのか。
そう考えたのが民法放送連合です。
そして、「それまでの100万円の2倍である200万円程度に抑えましょう」という自主規制ができました。
こんな事を言うと、「そうは言っても、ミリオネアの賞金は1,000万円だったじゃないか」と反論されそうですが、あのクイズを覚えているみなさんは、よーく思い出してください。
クイズの参加者は一人でしたか?
え? 一人じゃないか、ですって?
では、もっとよーく思い出してください。
ミリオネアの演出に「ライフライン」というのがあったことは覚えていますよね。
4択から2つを消して正解率を上げるライフライン。
会場の意見を聞くライフライン。
そして、もうひとつが、友人知人に電話で聞くライフライン。
そうです。
このテレフォンで出てくる人たちも「回答者」としてカウントされていたのです。
だから、テレフォンで出てくる人たちは4人以上のケースが多かったわけです。
これなら、スタジオの回答者1人プラス4人で5人。
一人あたりの景品は200万円で、見事に民法放送連合の自主規制の範囲内に収まります。
以前、僕はブログで、ヘキサゴン(今のヘキサゴンⅡではなく、その前のヘキサゴンです)や昔のクイズダービーを例に、「演出のないクイズ番組など存在しない」と書きましたが、「まったく役に立たないライフライン」と言われていた「電話で友人に質問」というサポートも、実は民法放送連合の自主規制に抵触しないための演出だったわけです。
ちなみに、M-1の優勝賞金は1,000万円じゃないか、と言われそうですが、以前は、優勝者にそんな多額のお金が渡らない取り決めがあったらしいですね(最近の事情はわかりませんが)
いずれにせよ、今回のS-1は、景品表示法の上限額がなくなっても、従来の1,000万円を上限としよう、という日本人の金銭感覚を尊重した自主規制はおろか、民法放送連合の自主規制も無視した、あり得ない賞金設定であり、優勝したがためにその被害者になってしまったのがNON STYLEというわけです。
1億円という賞金ばかりに注目し、一緒に喜ぶならともかく、「けしからん」と怒るだけでは、説得力がありませんし、誰よりも怒っている本人が一番損をしています。
繰り返しますが、僕は、ノンスタは、堂々と1億円をもらう、その資格があると思います。
もし、今回の「事件」で批判されるべき人がいるのであれば、それは誰なのか、今書いた事を吟味すれば、おのずと答えは導かれると思うのですが(*^_^*)
上記の動画のオリジナルサイズは
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