延滞料ビジネス | 大村あつしオフィシャルブログ「ボクは不死鳥」Powered by Ameba

延滞料ビジネス

昨日、「プロポーズ大作戦」の感涙ブログを書いたばかりですが、今日、別の意味で涙しました(笑)

「プロポーズ大作戦」をこまめに借りていた時に、別の日に別のDVDも2枚、借りていたんですが、すっかり失念。

しかも、部屋が散らかっていて、今日、気づいたのですが、期限を2日、過ぎていました(T_T)

TSUTAYAは、旧作は200円で1週間借りられます。

1日換算で、たったの30円で、1週間、手元に置いておけるわけです。

さて、では、この値段で本当にTSUTAYAは利益が出るのか・・・

もう15年くらい前になるのですが、独立起業したはいいものの、なかなかビジネスが軌道に乗らずに、フランチャイズ経営を考えたことがあります。

で、セミナーに出席したときに、TSUTAYAのFCの説明会ではありませんでしたが(そもそもTSUTAYAがFC展開しているのかどうかもよく知りません)、講師がTSUTAYAの話をしてくれて、これが面白かったのです。

講師いわく

「TSUTAYAは『延滞料ビジネス』です」

どういうことかといいますと、TSUTAYAの売上や利益を支えているのは延滞料だというのです。

ちなみに、DVD2枚を借りていることを今日気づき、先ほど返しに行きましたが、延滞料金は2枚で1、270円でした。

つまり、1日延滞すると、300円です。

これは、延滞していない期限内のレンタル料の10倍に当たります。

ということは、旧作は利益が出ない、しかし、赤字にもならないギリギリの値段設定をしているとします
(実際にそうらしいのです)。

となると、300円のうち30円は利益が出ない部分として、しかし、残りの270円は丸々利益です。

薄利多売のレンタルビジネスが、利益率90%という恐ろしくおいしいビジネスに化けるわけです。

TSUTAYAは、新作の値段を上げて、しかも、それは1泊2日にして、さらに機会損失を極力なくすために、棚を占拠するくらいの勢いで大量に仕入れます。

後々に、それらの一部を処分することになっても、機会損失をミニマムにしているので、ここでまず利益をしっかりと取ります。

で、それらは、準新作、旧作と、回転率を見ながらふるいにかけられていくわけですが、上述のとおり、旧作では利益は出ません。

では、

(1)なぜ、利益が出ない商品をレンタルしているのか
(2)なぜ、利益の出ない価格でレンタルしているのか

(1)は、品揃えの豊富さで客を呼ぶために他なりません。

で、謎なのは(2)なのですが、ここがまさしく「延滞料」なのです。

普通に借りて普通に返されたらほとんど利益が出ない商品が、延滞した途端、レンタル料が10倍に跳ね上がり、そのうちの9割が丸々利益となります。

ここが、TSUTAYAは「延滞料ビジネス」といわれるゆえんです。

要するに、最初の1時間を採算度外視の安値設定で客を呼び込んで、いかに延長させるかで利益を上げているキャバクラと仕組みの根幹は同じなわけです。

え?

そんな、1週間もレンタルできるのに、さらに延滞して、みすみすTSUTAYAの収益モデルに手を貸すような人がいるのかって?

だから・・・

ここにいるじゃないですか(笑)