「容疑者Xの献身」を観ました
今日は、友人とレイトショー(1,200円)で「容疑者Xの献身」を観ました。
内容的には、正直、面白いのかどうか、ボクにはわかりません。
というのも、あまりに原作に忠実なので、少なくとも、原作を読んだボクは「あらすじ」を見せられているような感覚でしたが、原作を読んでいない方が楽しめる可能性は十分にあります。
それよりなにより、この映画の見所は、やはり堤真一さんの演技でしょう。
「主役食い」という言葉がありますが、堤さんにこの演技をされては、福山さんでなくても辛いでしょう。
多少、贔屓目かもしれませんが、ボクは、堤さんはこの映画の演技で、エンターテイメントの枠を超え、芸術の領域、それも相当に高みの領域に到達したと感じました。
日本一の役者だと思います。
今後、「ゴッドファーザー」のような作品に恵まれれば、アルパチーノ同様に、「神の領域」にまで到達できる人だと思います。
友達が隣にいたので涙は堪えましたが、エンディングの堤さんと松雪泰子さんのシーンは泣きそうになりました。
松雪さんも素晴らしい女優ですね。
「フラガール」のようなコミカルで勝気で、でも根は優しい、的な役がドンぴしゃりの女優ですが、この作品では思わず殺人に手を染めてしまった幸薄い女性を好演しています。
そういえば、堤さんと松雪さんと言えば、CXの「ビギナー」でも、恋人同士(といってもいいのかな?)を演じていましたね。
個人的には、もう少し、友情とか色恋を深彫りして欲しかったのですが、まぁ、原作がそこを掘り下げていないので、原作の世界観を尊重したのでしょう。
出演時間も恐らく、堤さんが一番長く、福山さん目当てで劇場に足を運ぶと、正直、ちょっと梯子を外された気分になるかもしれません。
いい意味で「ポップさ」が売りだったテレビの「ガリレオ」と違い、映画のほうは徹底的にシリアスに作り込まれています。
あ、蛇足ですが、エンドロールに「小松彩夏」とこまっちゃんの名前が出ていて、「え!?」と思ったのですが・・・
どこに出ていたのか分かりませんでした(T_T)
先日、会った時に、最近の出演作や今後の予定などをいろいろ話したのですが、なぜ、こまっちゃんがこの映画のことに触れなかったのか、彼女の気持ちは理解できます。