都市生活に限らず、せわしなくいつもカリカリしていて、些細なことで逆上する人が増えた気がします。
北海道の田舎町に住んでおりますと「時間に追われる」ということがありません。
町全体が のんびりしていて、ぼーっと考え事をしていても周りも放っておいてくれますし、やることがあるなら「明日の日暮れまでにやっときゃいいか」ってなものです。
都会の暮らしをしている人々に共通するのは、「時間にゆとりが無い」という点。
なにもそんなにスケジュールを詰めなくても、と言いたくなるくらい猛烈に働くのですが、雇用する側は「休むひまを与えずコキ遣いたい」のがホンネですから、切りの無い競争と仕事の渦(うず)、そしてそれに伴う責任を労働者に要求してきます。
「そんなこと私の知ったこっちゃ無い」と言いたくなるようなことですら、責任を取れと怒鳴るのです。
そんな調子で遣われたら、誰だって病みます。
日本人のこころが荒れたひとつの理由に「(時間に)余裕が無い」という点があげられる。
これは金銭的に余裕が無いのと同じくらいこころが荒(すさ)みます。
「誰かのために何かを無償でしてあげる。」
これが出来る人こそこころにゆとりがある。
そんな人々が都市から確実に居なくなっていることに寂しさを感じます。
自分自身のやることで精一杯!
それは、果たして豊かな暮らしなんでしょうか?