本命女の住所がわかったのは、車の中に置き忘れてた紙袋。
その中に入っていたのは、本命女のエステサロンの契約書と、バカ夫が払ったカード明細だった。
バカ夫は仕事だと言って出かけた。
私はというと、本命女を一目見ようとエステサロンに出向いた。
その日に予約していることがわかったから。
エステサロンの前で待っていると、エレベーターから女が降りてきた。
しっかり顔を見ようとした私は動揺して固まってしまった。
女の後ろから降りてきたのは、バカ夫だった。
そして、家では見せない穏やかな表情に、私は凍りついた。
涙が止まらなかった。
私がどんな思いで離婚を決意したのか、今までどんな思いでいたのか…。
いろいろな思いが頭を駆け巡った。
自分が惨めすぎて、声をかけることもできず、その場で立ち尽くすしかなかった。
2人は私のことに全く気づく様子もなく、恋人同士のように手を振って別れた。