入院してからずっと気になっていた父の歯

父は76歳にしてまだ全部自分の歯です
病気の影響か、食いしばりがひどくて
コップでもストローでも、すぐ噛んでボロボロにしてしまいます

歯磨きも歯ブラシを噛んでしまうので
なかなか上手くいかないらしく
行くたびに歯垢だらけなのが
ずーっと気になっていました

梨やクッキーを食べられて
スっごく嬉しかった日に
実は左の前歯が根元から折れてしまっていたんです

いつ折れたか、どうやって折れたかも分かりません
折れた歯もどこに行ったか分かりませんでした
飲んじゃったかも…です(~_~;)

日曜日に、歯医者の主人とやっと休みが合ったので一緒に行ってもらいました

折れてから10日ほど
根元に残っていた歯は随分溶けてなくなっていました
歯垢だらけの歯をとりあえず磨きました
歯ブラシを噛んでしまうので
歯ブラシの持ち手を噛ませて
もう一本の歯ブラシで磨きました

食いしばりは自分の意思でしているというよりは、かってにしてしまうのかもしれません
歯ブラシを歯に噛ませながら
「アーンして」
と言うと上手に口を開けてくれたりします

父はとても気持ち良さそうでした

今後はフッ素の濃い吐き出さなくて良いタイプの歯磨き粉で磨いて行くことにしました


歯磨きのあと、萩の月のようなお菓子や一口大のおかきを手に持たせてあげると、前回よりスムーズに口に運び食べていました

声も大きくはっきりとして
話の辻褄は合わなくても
会話らしい物ができるようになってきました

噛むこと
飲み込むこと
味わうこと

全てが大切なことのように感じます


そんな中
1人の介護士が来ていいました

落ち着いてるし
今が介護施設に移すチャンスだと思うのね
なるべくなら胃ろうにした方が
食べるのにムラのあるこう言う人にはいいと思う
そういうのできるところが良いんじゃないかしら
今度の先生との面談でそう言う話しがあるんじゃないかな
私の娘がいる介護施設に話してみてもいいわよ
病院もついてるから

と言うのです

「そうですか〜」
そう言いながら私は思いました

胃ろうにしたら食べられなくなる
胃ろうにしたらチューブを抜いたりしないように拘束されるだろう

食べられず
縛られて動けず
目だけ開いてベットの上で息をする

それは、生きていると言えるのか
もし自分だったら
そうして生きたい思うだろうか

少なくとも、今は
自分が食べたいと思う時は食べている
美味しい時は食べて
美味しくない時は口を閉ざす
縛られずに過ごす日々が、やっと戻って
穏やかな毎日が戻って来たところだ

私はやはり胃ろうには反対だ

ただ、介護施設に移るチャンスには違いない
もう暴力を振るう力もないし、
歩き回ることも出来ないから、個室にこだわる必要もない
介護施設の方が精神病院よりは食事のリハビリもしてもらえそうだし、人と人の刺激も多そうだし

10日後の医師との面談までに、母が以前お世話になっていたケアマネと入れそうな介護施設を探してみることになった

またしばらく慌ただしくなりそうだ