チェンラーイの風を聴け №34 | furutetsuchan の『タイ便り』

furutetsuchan の『タイ便り』

西暦2000年、インド行きのエアー・チケットを買うつもりで独りバンコックのドーン・ムアン国際空港に降り立ち、北タイで見事に沈没した典型的な元バックパッカーが、タイにまったく興味のない人にもちょっとだけタイという国を知ってもらいたくて送る、『タイ便り』

 バイクの前カゴにミネラルウォーターのボトルを入れ、山のホットスパへ向かった。

 チェンラーイ・ビーチ(パタヤ)へ続く道を通り過ぎ、舗装の悪い一本道を上って行く。人家はなくなり、のどかな風景が広がっているばかりだ。一度脱いだヘルメットを被り直して山肌の迫った急カーブをいくつも慎重に上りつめると、右手に山を映したメーコック川の川面が現れた。

「エレファントキャンプだ、見てごらん。」

 ケイに言って路肩にバイクを停め、崖の傍まで行ってみた。


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 前回来た時と同じようにホットスパを通り過ぎてしまい、行き止まり(国立公園か何かだったかな。)まで来て引き返した。

 バイクを停めてホットスパの敷地内に入った。源泉から白い湯気がもうもうと立ち上っている。プールのような温泉に入っている人はいない。いや、見渡すと観光客が誰もいない。

「あっちだよ。」

 ケイに言って敷地内の右奥の方へ歩いて行った。

「おかしいな、この辺なんだけど。どこだっけ。」

 探している売店がない。

 テーブルの並んだ大きな食堂があったので中を覗いた。

「あれれ?」

 奥の炊事場にロングヘアーの小柄な女性の後ろ姿が見える。振り返ってこちらを見た。

「おおっ!ああ~!」

 女性が驚いた顔で飛び出して来た。ロンの姉だ。私のこと、大好き。

 少し大きくなったブアイが裏手の部屋から出て来て、私にワイ(合掌)をして挨拶した。


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 カーオ・パット・ムーとムー・トート・クラティアムを頼んでから、生卵の入った竹かごを持って温泉卵を作りに行った。ケイが棒の先から紐で吊るした竹かごを温泉の中に沈め、時間を計る。硫黄の臭いが立ち込めている。


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 できあがった温泉卵を持って店に戻ると、しばらくしてアペーがバイクでやって来た。ワイをする彼女は、とっても綺麗。

 ケイと食事をしてビールを飲む。非常に寛ぐ。幸せだなあ。


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 機械を使って草刈りをしていたおばちゃんが店に入って来て、皆で食事を始めた。

「一緒に食べない?」

 チャーミングに微笑むアペーが聞いたので、何を食べているのか見に行った。

「いいや。お腹いっぱいだから。」

 スズメの姿焼きは食えん。


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(ファランが置き去りにしたという犬。片目がない。)


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(ブアイは、えらいね。)


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(ブアイは、本当にえらい。チップをあげました。)


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(ガイドが若いファランの女性を二人連れて来た。)