2023年04月12日（水）～14日（金）

十二山神様安全祈願祭

　12日は集落の林道途中に祀られている十二山神様で安全祈願祭が行われました。例年ですとこの時期にはまだまだ沢山の雪があるのですが、今年は雪の無い祭礼になりました。

当集落林道の十二様

　十二神社にはイザナギ（伊邪那岐命）とイザナミ（伊邪那美神）の子供で全国の山の総元締めのオオヤマツミ（大山津見神）のその子供、コノハナサクヤヒメ（木花咲耶姫）が祀られています。この姫は子宝・安産や山の安全さらに農業、漁業などなど幅広い分野にご利益がある神様と言われています。

　当集落では杉の枝の弓と葦の矢を用意し、的、絵馬を飾り呪文とともに矢を射ます。

当集落林ストトンガトーンの様子

　現地での祈願を終えてそのあとは集落のセンターで直会があり、皆でお神酒を頂きました。

十二様祭りの後の集落の山で

　そしてそれから二日後、中国からの黄砂が列島を曇らせてしまいましたが、少し晴れ間が出ると日差しも暖かくなり、足を山に向けさせるのです。

　山はずいぶん春めいて来ました。いつもなら山肌にはかなり雪が残り、沢はデブリに覆われているのですが、今年はご覧の通りです。

山肌が徐々に緑になり始めています

オクチョウジザクラ〈奥丁字桜〉

　子供の頃は単に山桜と呼んでいました。春早く咲くので愛着のある花です。色も派手では無くて愛らしい。特に早春の山で咲いているのを見るとほっこりとします。

　今年はもうほとんど終わりになりましたが、こうして残っていたので写真に写しました。

オクチョウジザクラ〈奥丁字桜〉

ツノハシバミ（角榛）

　日差しの中でツノハシバミの雄花と雌花が見られました。雄花が目立つのに雌花はあまり目立ちません。でもよく見ると実に可愛らしく、とても良い花です。

ツノハシバミ（角榛）雌花と雄花

　ツノハシバミはこの辺りではカシバミと呼んで、美味しいので子供の頃にはよく食べました。皮についている細かい毛は皮膚にくっつくとチクチクと痛痒くて少し厄介でした。

ツノハシバミの実

エチゴキジムシロ（越後雉子筵）

　近くに鮮やかな色で咲いているのはエチゴキジムシロのようです。

　春明るい日差しのもとに咲く黄色い花には明るい雰囲気が着いて回ります。

エチゴキジムシロ（越後雉子筵）

イワナシ（岩梨）

　イワナシ（岩梨）は木本、草では無くて小さいながら木なのですね。この実も子供の頃にはよく口にしました。この辺りではすっぱつと呼んでいました。日向が好きで早春の山では日当たりが良くて雪解けの早い場所に可憐な花を咲かせます。

イワナシ（岩梨）

　今年も山では楽しませていただいたこの花も、花の時期はそろそろ終わりになって来ました。

コシノコバイモ（越の小貝母）

　先日隣の集落に咲くこの花を紹介したばかりですが、今日は自分の集落内でこの花を見つけました。今まで当集落で見つけたことが無かったので嬉しい出会いでした。

干溝で見つけたコシノコバイモ（越の小貝母）

ザゼンソウ（座禅草）

　此処のザゼンソウは昔からこの場所に自生していたのではなくて何年か前にこの場所に池を造成し水芭蕉と一緒に移植したものです。水芭蕉は元気で増えているようですが、ザゼンソウは植えた時は3株でしたが今は2株が咲いていました。

ザゼンソウ（座禅草）

　此処に来て黄砂の影響もあってスカッとした日和になって来ませんが、確実に山の緑は増えて来ています。

　沢にはイワナも活発になって来たようで。いたずらに竿を出したら飛び出して来ました。今年は少し真面目に竿を振ってみようかな、などと思っています。

集落の林道界隈にて