「ーーが」って、なに? | お母さん、火って何から出来ているの?(旧)

お母さん、火って何から出来ているの?(旧)

イラストレーター古田真理子の、子どもと格闘する家庭学習の記録。またはお仕事の記録。

今年の夏休みの宿題の読書感想文にて、
我が息子のあんまりな、あんまりな作文能力に直面し、こりゃーなんとかしなくてはと思いまして、ですね。
(過去記事→読書感想文に苦労・苦労

作文能力の向上をはかり、家庭学習で作文ドリルに挑戦することにしてみました。
で、一番最初に導入したのが、コレ。

1年のさく文 (毎日のドリル)/福山 憲市
¥599
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1年生のための、作文ドリル。
どんな問題が載っているのかと思ったのですが、まずは「文法」から導入されています。

たとえば、こんな問題。(問題文うろおぼえですが)

ーーーーーーーー

 このなかで、「ーーが」にあたることばは、どれでしょう。
 また、「ーーーだ」にあたることばは、どれでしょう。
 「いぬが」「はしる」
 「おんなのこが」「わらう」

ーーーーーーーー


どうやら、「主語」「述語」を理解させる問題らしいのですね。
しかし!

タロウ真剣
「ねーお母さん。
 『ーーが』って、どういう意味!? 『ーーだ』って!?
 意味わかんないんだけど」


彼には、問題文が理解できないらしいあせる

私横目汗
「えーとねぇ、これは、『いぬ』(だけ大声で発音)、って言ってるでしょ。だから、『ーーが』ってことよ」


と説明を試みましたが、たしかに説明が難しいーーー
いつまでたっても、要領を得ません。

1年生で「主語」「述語」を学ぶという学習要綱がないのか、教科書にも「主語」「述語」という言葉が出て来ていないみたいなんですよね。

しかし、「主語」「述語」という言葉を使わずに、概念だけ説明って、ムリじゃない!?


てことで。
文法の基礎、文章の分解と、文章は何で出来ているか…
つまり、「主語」「述語」という「用言」について、説明を試みることにしました。


私口開け
「文章っていうのは、こまかく区切ることができるの。
 たとえば、

 雨が/しとしと/降る。

 犬が/とぶように/走る。

 みんなで/学芸会の/練習を/する。

 みたいにね。」


私にっこり
「『ーーが』っていうところを、主語 というの。
 主語がないと、何が、そうなってるのか、わからないよ。
 たとえば、

 しとしと/降る

 っていうと、『何が!?』っておもうでしょ。

 だから、主語って大事なんだよね。
 (日本語では、主語を省略するパターンも多いですがネ)

 
私目閉じ得意
「だから、この問題でいうと…『主語は、なんですか』って聞いてる訳。」
ーーーーーーーー

 このなかで、「ーーが」にあたることばは、どれでしょう。
 「いぬが」「はしる」

ーーーーーーーー


タロウキャー
「わかった! じゃぁ、『いぬは』 が、主語だ!」


私にこキラ
「そのとおり!」


私目閉じ得意
「それで、今度は『ーーーだ』 はね、「ナニが」「どうする」という、「どうする」にあたる言葉。
 これを、述語というの。
 
 述語がなくても、意味はわからなくなるよ。

 雨が/しとしと

 だけだったら、意味わかんないでしょ? 『だから、なに!?』って思うでしょ。
 
 雨が/しとしと/降る

 という文章だったら、『なるほど』って、意味分かるでしょ。

 この場合は、『降る』が、述語なの。

 述語も、大事だよ。
 主語と述語は、文章で、一番基本となる言葉で大事なんだよ」



私目閉じ得意
「だから、この問題でいうと…『述語は、なんですか』って聞いてる訳。」
ーーーーーーーー

 このなかで、「ーーだ」にあたることばは、どれでしょう。
 「いぬが」「はしる」

ーーーーーーーー


タロウキャー
「わかった、わかった! じゃぁ、『はしる』が述語!!」


と、このほどかように、
「主語」「述語」という言葉を出し、それについての説明をしたとたん、ビックリするくらいにあっさりと、理解することができたようです。


…だよねー!
概念だけ、説明したって、わかんないよねーー!
「ーーーが」って、何だよ!って私だって思うもん(笑)

つくづく、「定義付け」って、「概念を意味付ける言葉」って、大事だなぁと実感した次第。






しかし、文をバラバラにして、その成分を言い当てて行く、というのは、パズルみたいで面白いみたい。

ドリルやその辺にある本の適当な文を例題にして、

「これは、主語」

「これは、述語」

「これは、主語ないね!」

とか。勢いづいてやっていると、


タロウ楽しい
「おもしろい!」


タロウも思わず、つぶやいていたようでした。
(その言葉、何よりの嬉しさです。母ガッツポーズw)


しかしそのうち、こんな質問が。

タロウ真剣
「じゃあさ、

 雨が/しとしと/降る

の『雨が』は主語でしょ。 『降る』は述語でしょ。 そしたら、『しとしと』は、なんなの?」


私口開け
「それはね、修飾語。
 (だったよね!? あと他に用言てあったっけ?)」


タロウ口開け得意
「この文章の区切り方って、これでいいの?」


私横目汗
「…う、うん、それで良かったと思う…
 (たしか『ね』を入れて区切るんだっけな?)」



と、このほどかように私の知識にも自信がもてなくなったので;
あわててこんな本を買い足しました。



やさしい文法 ことばのきまり/尾崎 多
¥998
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こちらは、私用の参考書です。
(子供用の本だけどw)

ちょびっとずつ読み進めています。


日本語の文法、主語とか修飾語とか連体修飾語とか連用修飾語とか。
私は中学受験のときに接していて、以後ずーっと忘れていた言葉が色々出て来て、懐かしい!


日本語って、日本に住んでいる私にとっては毎日接しているモノだけれど、いざ「日本語の文法」ってことになると、なかなか意識しませんよネ。
確かに言われてみればその通り、だけど意識しなかったヨ!的な、
潜在意識の下に隠れていた考え方がボロボロです。



ちなみに、
「文が何で成り立っているか」という考え方が、文節主義 と 単語主義 二つあるって、ご存知でしたか!?

文節主義というのは、

父親は/カキの/木を/みあげた

というように「文節」で区切る考え方。
(「ね」を間に入れるとわかりやすいです。父親はねー、カキのねー、木をねー、みあげたねー)


一方、単語主義というのは、

父親/は/カキ/の/木/を/みあげた

というように、「単語」で区切る考え方。
「自立語」(カキ)「付属語」(の)がくっついて、意味を成します。

どちらの考え方も一長一短があって、日本語としてどちらも成立する、らしい。
って、これってすごく日本的考え方ですねぇ!(笑)
(「こっちが絶対!」って、言い切らないところが)




とりあえず、子供には「文節主義」で教えることにしています。
(そのほうが簡単だから)



とにかく、タロウにはこの「文法問題」が楽しい経験になった様子。


国語の勉強、っていうと、とにかく「本を読め」と言いますけどネ。

タロウのように、読むといったら科学の本や図鑑ばっかり、パズルやブロックは好きだけど、物語の本にはなかなか手が伸びない…という男の子には、

国語を文法から攻める

というのもアリかもなぁ!!…なんて、思ったのでした。



。。。


文法、高学年になると苦手意識を持つ子も多いので。
苦手意識が付く前の、低学年から取り組むのっていいのかもネ。
様子を見ながら、あくまでも楽しく!トライしてみたいです。
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