2/26ソワレ、大好きな佐々木蔵之介さんの演劇「風のライオン」の初日を観に行ってまいりました!
この作品、年代のイメージからかってにシェイクスピアものだと思い込んでいました・・・。
(その後、お友達の指摘によりアメリカの作家さんの舞台作品だと判明)
この週末、観る予定の舞台が日本ともコロナで中止・・・。悲嘆にくれていましたが、当日、以前から行こうとおもっていたこの作品をぽちりました!(本当は開幕してから平日行こうと思ってたんですよね、18:30
からでゆっくり目だから)
シェイクスピア時代の王様物は人間関係とか弱いので、急遽当日アマプリの映画で予習。
主役のヘンリー2世はなんとピーター・オトゥール様♪そして年上のお妃エレノアはキャサリーン
ヘップバーンさんとものすごい豪華!重々しい演技で、これぞイギリス王家です。
さらにびっくりだったのは、長男リチャードをあの名優アンソニー・ホプキンズ、フランス王フィリップを
ティモシー・ダルトン!(007ですね^^)、しかもお二人とも映画初出演だと。若き日のティモシー・ダルトン様は初々しくて美しかった・・・。最後25分間は観終わる前に劇場に~でしたが、これで人間関係は
ばっちりでした。
大好きな池袋の東京芸術劇場♪このサイズ感もよいし、建物自体もとっても素敵。
いつものように50分前に到着したので、劇場の上の階でゆっくり読書しながら休憩タイム。
ソファや椅子が館内にたくさんあるのも大好きです。
このポスターもとっても素敵。
このご時世、座席に座っても、幕が上がるまで安心はできない気持ち・・。BGMが流れ出して
やっとほっとするありさま。さすがは初日なので、場内はほぼ満席でした。
わたしはサイドシートで見切れる場所ではありましたが、通路側だったので、それも気楽。
最初に佐々木蔵之介さん演じるヘンリーと、愛人アレーが出てくるのですが、セリフの話し方が
かなり現代的で、わかりやすい!という最初の印象。ちょっと今期の大河ドラマみたい?
舞台は歴史的な王の時代ですが、とっても口語体♪
舞台セットはとてもシンプルで、セットはほとんどなく、大きな幕を左右にひいて場面を変える形式。
日本の歴史やフェイクスピアみたいな感じです。
つぎつぎキャストが登場しますが、お妃の高畑淳子さんが登場された時、黒のサングラスででていらして、観客も大きな笑いが。長男のリチャードは、湯川教授みたいなシンプルなスーツだし、次男ジェフリーは、ついこの間、下北沢で柿食う客の演劇「空鉄砲」で拝見した永島敬三さん。切れ者で嫌味な次男で、歌舞伎町的な黒のスーツ、末っ子のダメな子ジョンは浅利陽介さん。ロッカーみたいな黒の革ジャンにリーゼントw。ダメダメな未来のジョン王炸裂
客席が一番ざわついたのは、フランス王のフィリップ。映画ではティモシーダルトンが演じた役で、
美しい若き王。上下も靴も白のスーツで王冠付き!もう客席からも大きな笑いが。
そう、この作品、けっこう笑う場面が多いんです~。
王族の実話に基づいた物語ではありますが、家族の愛憎劇、もう韓ドラ並みにドロドロです(笑)
なかでも蔵之介さんと高畑さんの掛け合いが、まるで漫才みたいで、これ、関西弁だったらすごい
面白いだろうな~^^と思ったほど。蔵之介さんの王様は、映画よりも品がなくって(爆)、ノーブル感が
少なめの親しみやすい王。なので余計に笑いが起きて、重い内容なのに、楽しかったです!
その中で、俳優たちが吐き出すそのセリフの重さ・・・。戦に明け暮れて領土を拡大してきた
ヘンリー2世。何人もの子をなしながらも、だれも信じることができず、自らが固執する領地に
自分が追い詰められ、何もないことに気づかされ、周りに家族はみな去っていく・・・。
あまりにも今の世界情勢に重なって、胸が痛い場面も多々あり、いろいろな感情が渦巻く作品でした。
虎視眈々と互いを陥れようとうごめく家族、しかしながらみな渇望していたのは家族からの愛・・。
カーテンコールは4回。キャストの皆さんの初日が空いた喜びに満ちた笑顔、素敵でした。
そして観客たちの拍手も熱かった~^^。
それにしてもあのセリフの量・・・。あまりにも膨大で、俳優さんってどうやってこの量を記憶し、
そして演じるの?と思わずにはいられません。蔵之介さんはドラマや映画でも好きな俳優さん。
生の舞台でみるのは初めてですが、立ち姿も美しく、あの素敵な声でテンションの高い語り、終始
圧巻+うっとりでした。
暗いニュースが立て続けに起こった週末だったので、この作品でたくさん笑って考えて、とても良い時間でした~。この舞台も、どうぞマッコンまで完走できますように!