side E
「ドンへ~っ来てたのかーい⁉️むほほほほ」
チェシウォンのデケえ声に振り向けば
後ろの席にドンへがいたっ!
固まるオレをよそに、ドンへしか見えていないらしいチェ.シウォンがドンへに抱きつき、腹を蹴られ よろけながらも
「ドンへの蹴りは効くなあ~ はははっ
可愛いよ~♪ドンへー」
あっぱれチェ.シウォン
ココまで突き抜けてると寧ろ清々しいぜ
ふと見ると ドンへがじっとオレを見てる…じってゆうか…じと~って感じ?
「ヒョクチェ? 」
「ああ…なんでもないよ」
ドンへがいつから居たのかはわかんねぇけど、 オレ…別にヤバいトコなかったもんな?
「ねえ?ヒョクチェ、カノジョがいてもデートくらいはいいでしょ?」
スヒョンがグイグイくる
ぐいぐいぐいぐい…ぐいっぐい~っと
「いやいや…ダメだろ?それ…」
スヒョンがグイグイ来る理由は…
入社したばかりの頃にあった同期会の時(まだドンへと こうなるずっと前だ)にも迫られて…2人で二次会、そんでノリでキスしてしまったってな事があっただよなぁ💧
だもんで、やめろよとか強く言えないってのと、ウチの会社の中で一番の美人だし、そんな美人さんに言い寄られるオレってスゴくね?って想いもあったりしたからね。
まあ…今はドンへの方が100倍美人だし、可愛いって思えるけどね
「じゃあ何で 私にキスしたのぉ~?」
えぇぇっ?! それ今言っちゃうか?
「えっ?キス?」「何?二人ってそういう?」「付き合ってんだ?」
ザワつく同期
「しおな~っ‼️きょうオレ、しおなんちにおとまりしようかな~」
おい❗️ドンへっ⁉️
ちがっ ‼️馬鹿っ‼️早まるなっ‼️
「おっお泊りっ?本当かい?」
「うんっ もう いこうっ オレ…(眠たくて)ガマンできない…」
「ドンへ… がっ我慢っ ででで出来ない?! ああ。なんて素直で可愛い…あれっ?キミは、、、」
気付いたらシウォンとドンへの間に割り込んでいた
「ああ、キミは確か…ピョクチェ」
ピョクチェって誰だよ😓
いや、それより
「ドンへ?どこ行くって?」
「しおなんちだよっ」
「何考えてんだよ?馬鹿っ‼️ヤられちまうぞ?」
「ひょくにはカンケイないでしょッ! あのブスとキスでもなんでもしてればいーじゃんか‼️」
ちっ…このバカっ
「お前…おわっ」
いきなりチェ.シウォンに肩をガシッと掴まれた
「なら…ピョクチェも一緒に…3Pぐふふ
ワタシはそれでも構わない…というよりぃ⤴︎寧ろそれを望むよ」
チェ.シウォン…この状況で?それ?
そして…顔…近けぇよ
「しおなのバカ‼️ひょくにさわんなっ!」
もうメチャクチャだ
「悪い!今日はオレ帰るわ…」
ぽかんと成り行きをみている同期たちに向かってそれだけ言って
「3位っ」
3位を探すとしゃがみ込んで腹を抱えて大爆笑中
「…シ♪☆け$¥%#ド…」
もはや笑いすぎてて何を言ってっかわかんねぇけど
「金、先に払ってあるけど足りなかったら後で請求して」
3位の震える背中に声をかけ、ドンへの手を掴んで店を出た。
あ~あ。 月曜日 会社は
”男三人、三角関係の修羅場目撃”の話題で持ちきりだろうな… とほほ
「はなしてよっ ばか ひょくっ」
「放すかっ 馬鹿ドンへっ」
「う〜〜〜っ‼️ばかじゃないやい!」
「馬鹿だろ?シウォンんちに泊まるとか…」
「だって ひょくっ あの…ブスと…」
ブスブス言ってやんなよ…
お前には敵わないけどさ、それでもうちの会社じゃ一番の美人だぞ?
「ごめん!キスはした。けど、そんなの昔の話だって… お前と付き合う前…あ~っと…えっと~ ずっと前だ」
「そ…れでも…やだ」
「お前はどうなんだよ?今日 あいつんちに泊まろうとしてたろ?あいつとヤる気だったのかよ?」
「そんなの…ムカついたから 言っただけだもんっ そとにでたら バイバイするつもりだったんもん 」
そういう事してやんなよ…流石にそれは チェ.シウォンが可哀想だろっての
「お前なあ、、、。我儘にも程があるだろっ?ガキじゃねえんだからさ?そんなん言われたらシウォンのヤツだって期待しちまうだろ?」
「じゃあっひょくはオレがしおなんちにとまりに行ってもいいわけ?」
「そうじゃなくて、期待したのに嘘でしたって言われたら傷つくって言ってんのっ」
3Pでも…って言ってるくらいだから多分ヤツは傷なんてつかないかもだけど…
それでも今回のドンへの言動は酷すぎる
たまにはビシッと言ってやんないと こいつは いつまでたっても自分中心のガキのままだ。
「なんだよぅ〜…ひょくなんかっ オレ…こんなにひょくのこと… もう いいっ‼️ひょくなんかっ だいっきらいっ」
こいつっ‼︎
「ああ、そうかよっ⁉️じゃあ 勝手にしろっ」
掴んでいた手を放し ドンへを置き去りにして歩き出した
「うっ…うぇっ…」
泣いたって 知らないっ!今まで甘やかし過ぎた。ちゃんと躾をしなきゃだ! まあ…今更だけど…
「ふえぇぇ~っ…ひょぐぅ~うっうぇっ…うわーんっ えぐっえぐっ …」
23にもなってギャン泣きかよ…
立ち止まって 振り返る
しゃがみ込んで泣いてるドンへ
こんな光景、昔もあったな、、、。
あれって…何歳の頃だったっけ?
オレがドンへの知らない友達と遊びに行くって言って、ドンへに一緒に行く?って聞いたら 人見知りのドンへが断った。だからドンへを置いて行こうとしたら ギャン泣きされて、、、
「うげっ…うぇっ…っえっぐ…」
そうだ、あれは10歳の夏だった。
「うぇぇぇぇ〜ん」
「分かったよ。ドンへ…ほらっ おいで」
両手を広げてやった。
「ひょぉぐぅ~」
走って来てオレの胸に飛び込んでくる
「ギライなんてウソだお~っひょぐぅ~
ごべんで~ ギライどがいっで ごっごべんな…ざいぃ~」
涙と鼻水で顔中ベタベタにして 泣きながら謝る
「わかった。もう怒ってねえから…」
抱きしめて背中と頭を撫でてやる。
ダメだな… 結局こうして甘やかして…。
結局オレたちは 10歳のあの頃とちっとも変わっていない。
変わったのは…
「なあ…ドンへ」
「うぇっ…っふっ んっ?」
10歳のあの頃とは違って
「来週、一緒に住む部屋探しに行こっか?」
23歳の大人になった事だ。
「ふぇっ?」
だから…
「オレと…結婚してください」
人生初のプロポーズ
つづく