ほぼテンの大好きなブロガーの甘楽さんが、
「アラフィフおじさんの面白ブログ」さんに、短編小説のテーマ『初詣』をリクエストされました。
そして、甘楽さんも楽しい、ホラーな小説を書かれました。
で、そういうテーマが好きなほぼテンも
ちょこっと書いてみたくなりまして・・・。
「ほぼテン、また調子にのってるよ
〜(´д`)」
と笑ってお許しくださったら光栄です。
『 初詣 』
江戸の正月七日の事でございます。
「おっかさん、お粥は美味しいかい?」
病気の母を世話しながら、棒手振りをする 今年11歳のほぼ吉。
今朝は、河原で採った七草を売って歩いた。
ざるに残った萎びた葉で粥を作った。
母「ほぼ吉。母さんこの美味しいお粥で元気が出たから、初詣に行きたい。」
ほぼ吉「ダメだよ、寝てなきゃ。それに今日はもう7日だよ」
母「松の内は今日までじゃないか。神様も初詣だとわかってくれるよ」
ほぼ吉は、近所の人に荷車を借り、母を乗せて神社に向かう。
町はまだお正月の賑わいが残っている。
嬉しそうな母「あら、醤油団子のいい匂いがするねぇ。まぁ、あの凧は綺麗だ〜・・・
ちょっと、そっちに行ってくれないかい?」そちらは見世物小屋がある方向。
あぁ、母は初詣じゃなくてお正月を楽しみたかったのか。
呼び込み「超人気役者グン之助様の舞台
『 大当り! 』だよ〜!見なきゃ損だよ〜!」
突然母が荷車から降りようとする。
ほぼ吉は、母を背負い舞台を見た。
母「あ〜グン様素敵だったわ」
ほぼ吉「それは良かった。じゃ、神社に行こうか」
母「・・・。飴細工が見たいな。」
そして、飴細工、手妻、猿まわしと見ているうちに懐も体も寒くなってきた。
ほぼ吉「そろそろお参りしようよ」
母「・・・。」
と、そこへ二枚目な手代風の若者が通りかかる。
若者「おや、おっかさんを連れて初詣かい?親孝行だね。どれ坊主、俺がおっかさんをおぶって階段を上ってあげよう」
母「まあ、なんて優しい方。よろしくお願いします♪」
母は若者の背中に飛び乗る。
無事お参りを済ませ、若者を引き止める母
「ありがとうございます♥どうぞそこの茶屋でお団子をご馳走させて下さい」
声を弾ませる母を見てびっくりするほぼ吉
「おっかさん、元気になったんだね!初詣のご利益かな」
母「多分七草のご利益だね♥
せりなずな。ごぎょうはこべら、ほとけの
ざすずなすずしろ」
ほぼ吉「どう言う意味?」
母「えっとね。
母謎な。今日は運べば、ほっとけ、
あざーす。すぐにな、支払いしろ」
こんな母はきっと長生きできるだろうと
安堵したほぼ吉であった。
〜♪テケテンテンテン〜♪
失礼しました!m(_ _)m
読んで下さってありがとうございます(*^^*)