新次元の知性で現場はこうかわる | 介護の最前線 〜どうなる?これからの未来〜

介護の最前線 〜どうなる?これからの未来〜

ケアマネジャー(介護支援専門員)としてのキャリアを持つ。
ミロスシステムを実践すると様々な人間関係、更にはありえない程の利用者様の劇的な変化、働くスタッフの能力開花を体験。
自分も職場も人間関係も全てを変えられる!と確信する。

おはようございます晴れ



最近では、医療・福祉に関わる方々にも、ミロス が浸透して観る世界が変わっています。



今までは、外側の患者や利用者を助けることで、無意識のうちに優越感が増幅させて麻薬のようになっていました。



結果、自分が自分の首を締めて苦しくなっていたのです。



今は、自分が自分を助けることができる新次元の知性を持っているミロス人が、医療や福祉の現場で活躍しているのですチュー



今回は、新次元の知性で全く新しい医療現場の可能性が見えていることをお伝えします。



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近年、医療に対する不安や不信感が高まるなか、医療機関では提供する医療の質向上のため様々な努力がなされています。



しかし、患者の欲求を満足させるものを提供しても、その満足感は一過性でしかなく、とどまることのない欲求に応え続けなくてはなりません。



その結果、医療従事者の負担が増え、ミスが起きやすい状況をつくりだしてしまうという矛盾も生まれています。



このように、この三次元では片方を優先すれば、どうしてももう片方が犠牲になってしまうのです。



しかし、“新次元の知性(ミロスシステム)”を学び、それを医療現場で活用している医療従事者は全国にすでに存在しています。



本人は勿論のこと、彼らの存在は周りの医療関係者の負担までも軽減、かつ患者やその家族に最適なケアを提供し、その様子には診察のみならず医療の質向上が求められる時代に適合した、全く新しい医療現場の可能性が見えているのです。



その中から今回は、ある看護師(Kさん 50代 福島県)の体験をご紹介します。




ある日の夜勤中、物音のする病室をKさんが訪ねると、自分ではほぼ何もできないはずの女性患者が、一人で歩いてトイレへ行っていました。
また、翌朝。Kさんがその患者に”歯磨き”を促すと、患者はゆっくりと丁寧にみがきました。



普段、患者(母)の面倒を看ている家族(娘)から患者の様子を聞いていた看護師の情報では、食事やトイレも介助が必要で、家族の言うことを聞かないということでした。



しかし、Kさんの目の前にいる患者は、物事の受け答えも問題なく、しっかりと意思の疎通もできています。



Kさんは、ふと思いました。
「なぜ、娘さんは何もできないと思い込んでいるのだろう・・・」と。



すると、見えてきたのはミロスシステムで学んだ“関係性のトリック”でした。



娘に依存することで娘を支配している患者(母)と、
力関係では病気の母を支配していますが、母に頼られることで得られる満足感に依存する娘との共依存関係でした。



本来なら、患者が自ら身の回りのことができるようになることが望ましいですが、両者ともに自覚なくこの関係性にメリットを得ているため、共依存関係が続いているのです。



また、表面的には支配する者が強く、依存者は弱く見えますが、実はその関係性をつくり出した両者は、内面意識に同じ大きさの、同じものを抱えているのです。



Kさんが、患者と家族の双方に感じていたものは、 “かまって欲しい” “私だけを見て欲しい” “私を認めて欲しい” という欲求(不足感)でした。
そして、それはKさん自身の古傷でもありました。



しかし、その欲求(不足感)も元を辿れば、幼い頃の親子関係などで “私のことを見てくれない” “愛されていない” と思い込んだことから始まっています。



つまり、相手の言動をどう捉えてしまうのか? その見方の源を知ることで関係性はリセットされるのです。



もし、この関係性のトリックを知らなければ、Kさんも他から聴いた情報のまま、“自分では何もできない患者”として、不要な介助をしていたと言います。



患者が自ら動こうとする力を奪ってしまうところでした。



また別件ですが、Kさんは自閉症、知的障害を持つ子どもの患者に接する機会が多く、以前は彼らに「こだわりの強さと、意思疎通の難しさ」を感じていました。



しかし、彼らを通して自分がいかにこだわりが強く、それがコミュニケーションを邪魔していることに気づくと、彼らへの抵抗感はなくなり、意思の疎通も図れるようになり、治療後の看護もスムーズにいくようになったのです。



“思い込みのフィルター”が真実を覆い隠してしまうことや、自分ではわからない自分を相手に映し見ていることなど体感していくなかで、精神的にも肉体的にも驚くほど負担が減っていきました。



そして、Kさんの変化に伴い、彼女の周りにいる医師や同僚の看護師、患者やその家族まで、いろんな面で明らかに変化していることが見て取れました。



ミロスシステムに出合い、こうして自分を紐解いていくなかでKさんは、自分の人生を支配していた大元のパターンも見つけることができました。
それは、“自分いじめのパターン”でした。



看護師や、救急救命士という仕事柄、緊張感はつきものですが、ミロスを知る以前のKさんはいつも何かに怯えていました。



人の命に関わる仕事でミスは許されませんが、追い詰められるような感覚が重く圧し掛かり、それゆえに患者を救えた時の解放感、感謝された時の優越感はまるで麻薬のようで、それなしでは自分の価値を感じられなくなっていたのです。



もともと自分に寛ぐことができなかったKさんは、医療機関という常に緊張する場に身を置き、自虐へ向かってしまう歪んだ責任感は、人の命をあずかる現場で増強し、彼女を苦しめました。



助けを必要とする人を救い、解放感と優越感を味わえても、またすぐに自分をいじめ出し、そしてまた人を救うことで・・・と、同じところをグルグルと回っていたのです。



ミロスシステムで、自分のパターンがわかった時、あまりのバカバカしさに、力が抜けてしまいました。
長年、身に染みついていたパターンだけに、そこから抜け出した時に見えた世界は別世界でした。



Kさんの看護の感覚は以前とはまったく変わり、彼女の周りを見渡してみても医療の質が向上していることが明らかに顕れています。



それは、病院が提供している様々なサービスの向上だけではなく、問題を生み出す人間の“思考の病”までも根治するような医療に繋がっているのです。


(終わり)