もうあなたはいない

昨日の朝 
あなたの目は閉じることなく
くったりと横たわっていた

汚れた身体を清めようと
胴の下に手を差し入れると
温かさが掌を包み込む

思わず期待してみるが
持ち上げたあなたの身体は
だらりとして常とは違う

グニャリと曲がる首を支えて
清潔な場所に移す

病と戦い続けたその身体は
軽いはずなのに
バランスを失って
グラグラと揺れる

真っ白なシートの上で
汚れを落としながら
温かな蒸しタオルで仕上げる

温かになった身体なのに
持ち上げた足も尾も
力なく垂れ下がる

もうここに
あなたはいない