めぐり逢い | 乙松の自由過ぎるblog

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とにかく気まぐれ。行き当たりぼったくりの、思い立ったてきとーな事を、思い立った時に、思い立つまま書いてます。

その日は本当に不思議な1日。


朝いつもの電車に乗るつもりが
何故かSuicaが見当たらず乗り過ごし
次の電車を待つ間に読んでいた本に熱中してしまい
また乗り過ごす。
今度こそは!と意気込み新たに来た電車の
開いたドアに突進すれば
降りる群衆に押し返される始末。
あーあなんだろ?
今日はどうしちゃったのかな?
なんて思いながらホームの時計に目をやれば

(げっ!)

後少しで始業時間じゃないの!
仮に今から新幹線へ乗ったとしても

(終了~♪)

人間諦めが肝心。
今日の会議に途中から入室する勇気は無い。
さてと…どうしようかな?
と、ホームのベンチに勢い良く腰を降ろした瞬間
後頭部に激しいショックを感じたかと思うと

『痛っ!』

と男性の叫び。
私の記憶はそこまで。


あの時は焦ったよ。
僕も珍しく寝坊していつもの電車を逃した。
駅前バス停から暑さ我慢して走ったのに
目の前で閉まる電車の扉。
車掌の不敵な笑みが悔しくて
課長の怒り顔が浮かんで来て
脱力感のあまり勢い良くベンチに腰を降ろしたら
後ろから衝撃と声にならないような叫びが。
僕は意識朦朧となりながらも後ろを振り向くと
君はベンチの向こうに倒れていた。
見た瞬間、全身の血の気と頭の痛みは何処へやら。
僕は君を抱えて必死に呼んだ。
腕の中で力無くぐったりした君を見て
僕は半べそだったのを記憶している。
死んじゃダメだと。
冷静に考えれば
死ぬほど強打したら僕も死んでいるよね。
誰が呼んだのか?
駅員さんに運ばれていく君を、
ただ見守るしかない僕がいた。

次に記憶あるのは
駅員室のソファーに寝かされていた。
軽い頭痛に冷たい感触
霞んだ視界が鮮明になってくると
あなたの顔が目の前に(ドーン!(笑))
白目が血走っていたわ。


『生き返ったー!』

とあなたは叫んでおいおい号泣したよね。
鳴き声が頭痛に響いて辛かった。
あの衝撃で脳細胞が兆単位で破壊されたから?
私の横で座り込むあなたは

『ごめんなさい。』

の連呼だった。
私が大丈夫と何回言っても
あなたは床にいくつもの涙を落としていたよね。
そんなあなたの姿を見ているうちに
不思議とあなたが愛おしく思えてきた。
さっき初めて衝撃的な出会いをしたばかりなのに
自分に責任を感じているとはいえ
見ず知らずの私をここまで心配し
その姿から今までに無い優しさを感じた。


(死んじゃったらどうしよう…)
正直そればかりだったよ。
駅員さんは軽い脳しんとうだから大丈夫と
言ってくれたけど
息もしてないような位静かに眠る君を見て
最初は責任ばかり考えていた。
この子がもし?
僕がもう少し冷静にすれば。
でもそのうちに
君が無事に目覚めて欲しい。
無事ならば僕はどうなっても構わない。
命を授けても構わない。
と君の無事を必死に祈っていたら
ゆっくり目を開けた瞬間の君を見て
初めて神様を信じた瞬間だった。


『それが今では。』
『今ではね。』


男女が結びつくきっかけとは不思議なもの。
お互い何も知らないのに
あなたに渡されたアドレスから
私たちの関係がはじまったよね。

僕は何かあったらと連絡先を教えたつもりだけど
実は秘かに君との繋がりを求めていた。
無意識にこのまま終わりが嫌だったんだよ。
僕は君を求めていたんだ。

わかってる。
私も何故かわからないけど
これで終わりが寂しかった。

何かが僕たちを引き寄せた

何かが私たちを繋ぎ止めた

今こうやって僕たちは温もり持って繋がる


甘く濃いお互いの汗を交えて

こうなるのは運命

こうなったのはめぐり逢い

パズルは隙間無く合わさり

外す事無く何度も快楽は登り詰める



(画像等はイメージとしてお借りしています)

今回も【#かのんこーど】に参加させていただきます。
皆様の素晴らしい作品を楽しみながらも
はっ!とするような感動もあります。
この催しもいよいよ明日8月21日(金曜日)
23時59分まで
【実際は23日まで可能と、伝書鳩でお知らせが(笑)】
皆様、最後の差し(競馬じゃねーよ)で
じゃんじゃんバリバリ(パチンコ屋か!)
のご応募お待ちしてーますー♪🙇‍♂️