ちょうど1年前のブログ にも,「夏休み明け前後になぜ自死行為が起こりやすいのか?」というテーマで
記載しましたが,今年もまた中学生による痛ましい出来事が・・・。
しかも,札幌での出来事は,教員が行方を捜して姿を見つけた際,教員の制止を振り切って,
教員の目の前でマンションから飛び降りたという,あまりにもショッキングな出来事・・・。
保護者だけでなく,飛び降りを目の当たりにした教員の精神的ショックも,計り知れないものがあるでしょう。
札幌市内の中学校では,夏休み明けの授業が始まってから1週間以上経過しているでしょうから,
夏休み明けに何かしらの学校内での人間関係のトラブルが起こっていたのでしょう。
既に,2~3日前にも,同様の行為を引き起こす前兆があったと,下の新聞記事にも書かれてますし・・・。
また,他のニュース記事によると,かなり露骨ないじめを受けていたとの報告も・・・。
もちろん,事実関係や学校の対応などの原因究明は図らないといけませんが,
生徒だけでなく,教職員へのメンタルケアも重要になると思います。
-------------------------
30日午前9時頃、札幌市手稲区前田の9階建てマンション屋上から、同区の中学2年の男子生徒(13)が飛び降り、約30メートル下の駐車場に転落。間もなく死亡が確認された。道警札幌手稲署で自殺とみて調べている。
同署によると、男子生徒は同日朝、自宅を出た後に学校とは違う方向に歩いていったため、母親が追いかけ「どこに行くの」と尋ねると、男子生徒は「友達の所に行く」と話したという。
母親はさらに追ったが、自宅から約100メートル離れたマンション付近で男子生徒を見失い学校に連絡。教員2人と行方を捜していたところ、マンションの屋上にいるのを見つけた。教員が「落ち着け」などと呼びかけたが、男子生徒は飛び降りたという。
札幌市教育委員会によると、男子生徒は2年生になってから休みがちになり、教師に対人関係で悩んでいると相談していた。道警幹部によると、男子生徒は28日にも、自宅を出たまま行方が分からなくなり、29日朝、友人宅にいるのが見つかった。友人に「死にたい」と漏らしていたという。
-------------------------
また,首都圏でも今日から(早い所では8月29日から)夏休みが明けて,始業式があったり,
早速,授業が行われていたりしている学校が多いですが,
その東京でも今日1日に女子中学生がマンションから飛び降りて,命を落としてしまったそうです。
千葉県市川市内の私立中学校に通学していたということでしょうから,恐らく今日が始業式だったのでしょう。
-------------------------
1日午前7時40分頃、東京都葛飾区東新小岩のマンションの植え込みに、このマンションに住む私立中学1年の女子生徒(12)が倒れているのを管理人が発見し、110番した。
女子生徒は全身を強く打っており、搬送先の病院で死亡が確認された。警視庁葛飾署は現場の状況などから、女子生徒がマンション15階から飛び降り自殺を図ったとみて、詳しい状況を調べている。同署幹部によると、女子生徒は制服姿で、15階の通路にバッグが置かれていた。遺書などは見つかっていないという。
-------------------------
1年前のブログにも記載しましたが,長期休暇明け,特に夏休み明け前後は,
近年では,ほぼ毎年,中学生を中心に自死行為が相次いで起こっています。
その原因は,いじめだけではなく,学校内で起こる複合的な要因が絡み合っているのでしょう。
特に,中学生による行為が突出した多いのも,思春期特有の複雑な心理状況が大きく関わっていると思います。
ここまで,毎年のように相次いで同様の出来事が発生するとなると,もはや特定の学校の問題ではなく,
日本の学校教育機関全体に,構造的な問題を抱えているとしか思えません。
長期休暇の設定などの在り方や,休暇期間中における生徒への課題の設定や提出の在り方,
また,長期休暇明けにおける事故再発防止に向けた,学校・教職員側の研修の設定など,
抜本的な対策が求められてくるでしょう。