四月の空は やわらかく


花の色さえ まぶしいのに


心はまだ 冬の奥


雪解け水のように ざわめいている

 

合格の二文字を 何度も見た


けれど 歓びは 一歩遅れて


通い慣れぬ道の先


誰も知らぬ 声が満ちる

 

喜べと言われても


胸の内 灯らぬまま


ただ 「ちゃんとしなきゃ」

 

の面をかぶって


朝の光に 紛れてゆく

 

希望の制服は 少し重たい


自分で選んだ未来のはずが


どこか他人の夢のようで


自分の声は まだ眠ったまま

 

でも 心の奥の 

 

柔らかな場所に


まだ名もなき芽が 息をしている


この憂いも やがて土となり


心の春に なるのだろうか