サッカーを通じて伝えること Part 1
「僕がサッカー選手として世界で活躍できたのは、仲間以上にサッカーに真剣に取り組んだこと、偶然にも兄という存在が近くにいたこと、そして常に謙虚さを忘れないように親に育てられたこと」と語るのは、華麗なドリブルで世界中のサッカーファンを虜にした、元デンマーク代表のブライアン・ラウドルップ氏。
彼の少年時代は、クラブチームでの練習だけでなく、毎日のように、公園や道路で兄のミカエル氏や友達とボールを追いかけ、クラブの練習がある日は、居残り練習をやっていたようです。とにかく「ボールの虫」だったようです。「ボールの虫」になることは、凄く大切なことなのを忘れてはなりません。
いま、ジュニア年代の子ども達の指導に携わっていますが、「全員をプロ選手に育てる」などとおこがましいことを考えて指導をしてはいません。というのも、100人を教えて1人がプロ選手になれたら、それは凄く高い確率でしょう。つまり、残りの99人はプロ選手にはなれないのです。
ということは、「サッカーを通じて何か伝える」ことが子ども達を取り巻く大人達の役割なのでしょう。その「何か」とは何なのでしょうか。それは、人それぞれ異なるものです。
僕にとっては、「諦めず、一生懸命取り組む姿勢」と「仲間を思いやる気持ちを持つこと」の2つです。この2つの点は、サッカー以外のどの分野でも共通する、「生きる力」だからです。
→明日に続く
