雪だるま。 | Fun!pro Relay Blog

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Fun!proスタッフが繋ぐリレーブログ!
公演までのドタバタ劇をお届けします~★
ゝ(▽`*ゝ)(ノ*´▽)ノ

たくさんたくさん雪が降った日。
普段はお目にかかれない一面銀世界。
あちらこちらで朝日に照らされ風光明媚な輝きを放つ雪たちに誘われ、浮かれた少年は、一つの雪だるまをつくった。
雪を求めてドタバタと、庭中を行ったり来たり。
小さな手で雪を集めては貼りつけ、少しずつ体を大きくしていった。
小石を目鼻に、枝を腕に、葉っぱを眉に見立てて顔をつくる。
いささかいびつな形ではあったが、やがて雪だるまは少年と変わらぬ背丈に成長し、少年にはそれがとても誇らしかった。

その後も少年は、ネコやカラスに雪だるまを壊されないよう、家にいる間にも窓からこまめに見張りをした。
毎朝飛び起きては、雨や風でゆがんだ目鼻をキリリと整える。イケメンに。
いつの間にかそれらが日課となり、毎日のように顔を合わせる雪だるまが少年には友達のように思えていた。

しかしある朝から、雪だるまがわずかに小さくなっていることに少年は気が付いた。
季節が春に近づいていた。
驚き慌てふためいた少年は雪を探し回った。
怒られながら庭石に上り、塀を乗り越え、わずかな雪をかき集めて回った。
泥まじりの雪で見た目は薄汚れていくようだったが、そんなことは気にならなかった。
太陽が高い時刻になれば、陽が当たらぬよう自分の身体で日陰をつくり雪だるまを日差しから守ろうとした。
春なんて来なくていい。そんなことを何度考えたことか。
自分が一生懸命につくった友達をただ守りたかっただけだった。

しかし無情にも、雪だるまは日を追うごとにその姿を縮めていった。
幼い少年には抗いようもなく、最後までそれを止めることはできなかった。
見る影もなく縮み、最後にはわずか小石ほどの大きさに残った、雪だるまの欠片。
たまらずにすくい上げた手のひら中で、雪だるまはやがて小さな水滴になった。
水滴を握りしめながら、少年は大声で泣いていた。
たぶん、少年の数年間の人生で一番悲しい出来事だったのだろう。

そんな時、いつも様子を見守ってくれていたのだろう祖母が歩み寄り、少年の頭にそっと手を添えた。
「また雪が降ったら、つくってあげなさい。あなたがつくれば、あなたの雪だるまには何度でも会えるから」


―――あなたがつくれば、あなたの雪だるまには何度でも会える。

その言葉は、やがて大人になった少年の中にもずっと消えずに残っていた。
十数年経った今でも、何かをつくろうとする時には必ずあの言葉を思い出す。

家具を自作する時。
物語を書く時。
そして、とある架空世界の劇団で役を演じる時。

時の流れで失ってしまったモノたちも、またつくり出せば何度でも会える。
大人になった今なら、前よりもきっともっと良い形で。

だから、今年は去年よりもずっと大きな“雪だるま”をつくろう。
今度は自分だけでなく、誰もが喜ぶ立派な“物語”をつくり上げよう。
大雪が降ったこのチャンスを逃してなるものか。
何度でも会いたくて、私は今日も仲間たちと共に練習に励む。

もちろん、時には本当の雪だるまも。



---あとがき!---

はい、あれ?とお気付きの方もおられるかもしれませんが、ちょっとした思い出話です。
若干美化してます(笑)
即興なので文の拙さや誤字は勘弁してください!
前回公演の時も今回も、こんなことたまにを思い出しながら練習してます。
今回は再演ということで特に!
自分が演じる執事さんに名前がついたこと、そしてもう一度会えることが何より一番の楽しみな理由です。
皆はどんなことを思いながら練習しているのかなぁと、そんなことも考えてみたり。

リレーブログということで、次のバトンは化けネコさんにヾ(*ΦωΦ)ノ


     -Myura-