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で、まぁ一旦著者の手を離れると作品は一人で歩き出してしまいまして、著者の意図とは異なった読み方をされることはやむをえないわけですので、ここは一読者としての好き勝手な感想を述べさせていただこうと思います。
で、この本の読者として想定されているのは20代から30代前半の会社勤めの人、いわゆるサラリーマンだと思います。本の表紙には「42歳までにダウンロードする会社員のルールブック」なんて書いてありますから、そこら辺がリミットなのかも。
私が一読をお奨めするのは、これらの方以外です。それはズバリ!会社経営者、社長ですね。それも企業発展のためにイロイロな人事システムを積極的に導入し、あるいは導入を考えておられる方々です。
たぶん、この本を読まれれば少なからずショックを受けられると思います。なぜなら、この本で書かれていることは、会社の中で生き抜き昇進していくために重要なことは、ひたすら上司との「良好な関係」を築くことであるということだからです。
いくら業績を伸ばしても、自己研鑽を積んでも上司との関係が悪ければ良い評価は得られない。それも必要には違いないが、2次的な要素に過ぎず、まずは上司との良好な関係が大事ということです。
これは平たく言ってしまうと、ゴマをすれってことですね。これでは社長として考え抜いた末に導入した人事考課も、評価制度も・・・成果主義もまともに機能しないのではないか!
そうです。その通りです。所詮人間が人間を評価するんです。公正無私に行なえる人間がそんじょそこらにいるはずはありません。
もちろんゴマだけすってれば良いって話ではありませんが、いくら実力があっても優秀でも、それを発揮する場を与えてもらえなければ話になりませんね。それを握ってるのは直近の上司ですからね。これをどうにかしなければ・・・・一番手っ取り早い手はゴマをすること。仕事中も如何に上司の受けを良くするかをひたすら考える。それが一番の方法。
そういえば昔ゴマスリ行進曲っていう歌があったけど、あれが不滅の真理なのかもしれん。