事故に見る不可解な“実例”動画追加! | ファンキー・中村の“おっかねえかも知んない”話

事故に見る不可解な“実例”動画追加!

今から20年以上前、交通課の警察官奥山氏からこんな話を聞いた。

「交通事故には、偶然とは思えぬ共通点が存在する」

それを幾つかの実例を持って話してくれたのだが、今回はその辺の話をしたいと思う。



ある街角で5重玉突き事故が発生し、その現場へパトカーを急進させた。

サイレンを鳴らし、“緊急車両通過!”の警告を発しながら、赤信号の交差点を幾つも通過する。

そんな時、本部より件の事故に関する追加情報が無線で通達されてきた。

『本部より移動13!』
『こちら13どうぞ』
『〇〇交差点玉突き事故にあっては、既に交機(交通機動隊)21が現着、指示に従え』
『13了解!』

すると今度は、先に現場に到着しているらしい警官から以下のような無線が入る。

『交機21より紹介センター!』
『紹介センターどうぞ』
『以下5件エルワン(運転免許証照会)願いたいどうぞ』
『了解!以下SSP(音声反転式傍受抑制装置)にて送信願う!』
『SSP了解!』

これを聞いて奥山氏はふと違和感を感じた。

(今自分も向かっている事故現場から、5件の免許証紹介?・・・なぜそんな事が必要なんだ?)

通常それは、免許証等に明らかに疑わしい事が検分された場合に行うものである。

それも“5件”ともなれば、現在事故を起して立ち止まっている、全てのドライバーの分に匹敵する。

(一体現場で何が起こってるんだ?)

そんな不安を抱きながら、奥山氏と同僚の乗ったパトカーは事故現場に到着した。



酷い事になっていた。

一番後ろから追突したのは4tトラック。

その前には事業所名が刻まれたワゴン車、軽ワゴン、普通乗用と続き、一番前にはタクシーが。

先に到着している交通機動隊員から、事故の詳細が報告される。

奥山氏はそれを受けて驚愕し、同時に先程の不可解な無線の内容を納得した。

「報告します。奥山巡査長、いいですか。これは洒落や冗談ではありません。
先刻救命に搬送された4番目のマルヒを含め・・・」






全てが“佐々木和幸”という名前であった。