本当にあった〇〇な話
今から15年も前のことだ。
その日友人Rの家に集まり、
酒を飲みながら良くありげな
他愛も無い話に花が咲いていた。
そのうちに誰言うともなく
”怖い話”に転向していく・・・のも通例だ。
あるやつが口火を切って話し出した、
その時であった。
「おいおい、やめろ!そんな話っ!」
無類の”強がり傲慢身勝手男カスタム”の坂本だった。
T「やめろ!じゃなくて、”やめて!”じゃねえのか?」
一同「ゲラゲラゲラゲラっ!!」
坂本「ばぁ~か!俺はそんな話シンジネエんだよっ!」
K「シンジネエ!じゃなくて、”信じたくねえ!”だろ!」
一同「ワハハハハハハハハハハッ」
坂本真っ赤になって怒り出し・・・
坂本「うるせえよっ!まったく、
バカの相手はしてらんねえよなっ!」
とかブツブツ言いながら,
勝手に隣の部屋へ行ってしまった。
そこからは残った全員で文字通りの”怪談会”となり、
それぞれが持ち前の”怖いところ”を披露していった。
さっさと隣の部屋へ逃げた坂本は?と、そうっと覗いてみると
なにやら他人の家の本棚を勝手にごそごそやって、
”楳図かずお”の漫画を読み漁っている。
怖い話も佳境に入り、順番は私のところへ・・・。
段々雰囲気が間延びしてきたこともあって、
ここらで一発引き締めてやるか!・・・と考えた。
(この辺だな)という頃合を見はかり、
一調子声を張り上げて
うほほええええええええっ!
・・・とやった(コレ割と得意につき要注意)。
一同「うわあぁぁぁぁぁぁっっ!!!・・・・・・・っぽと」
もちろんその場にいた全員が凄い形相で飛び上がり、
口々に「びっくりしたあっ!」を連呼している。
K「いやいやちょっとまて。」
私「ん?」
K「今みんなが叫んだときにどっかから
”っぽと”って音がしなかったか?」
一同「おお!そういえば・・・」
そう言うとみんなで立ち上がり、
その”音の主”を探すことに。
そして坂本にも聞いてみようと
隣の部屋を覗いて全員が驚愕した!
一同「おおおおおおおおおおっ!!」
さっきの”っぽと”の原因は・・・・・・・
坂本が気絶して本棚に頭をぶつけた音であった。