都会の溝川をガラス瓶が漂流する

在り来たりな光景



あの時

僕達は暗く狭い空間で

生きる意味を模索していた


流される度に衝突し、揉みくちゃになった

叫んでも声だけが木霊して、虚しさに襲われた


寂しさを埋める為に抱き合う事を覚えた



橋の上でそんなつまらない事を考えていたら、信号待ちの車から声を掛けられた



今進む道が日陰でも、汚れているとしても


私は立ち止まらない


人生から飛び降りたりしないんだ