"戦災"という名のもう一つの戦争――。?
戦争があった―。帝国と敵対するフロスト共和国との永きに渡る戦乱……。 停戦が結ばれて三年の月日が流れたにもかかわらず、国民の困窮はいっこうに解消されてはいなかった。
事態を憂慮した帝国軍上層部は、飢餓、疫病、野盗化兵といった "戦災"からの復興を任務とする部隊 ― 陸軍情報部第3課を設立する。
戦災復興を成し遂げようと、アリス少尉、オーランド伍長ら3課の面々は日々奮闘する。社会を覆う欺瞞と腐敗の分厚い皮を、切り裂き、中身を暴き出す―。ゆえに彼らは自らをこう名乗る。「パンプキン・シザーズ」と!
パンプキン・シザーズ Men of Pumpkin 編 Vol.1 (初回限定生産)
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この作品の魅力は何といってもキャラ立ちにある。それに尽きると言っても過言ではない。だから1話より10
話、10話より15話と後になるほど深みを増し、感情移入を促し、チャーミングな人物像が見る者を惹きつけ
て止まない。6人と1匹で構成される陸上3課戦災復興部隊の個性的な面々は、戦後の混迷を極める状況の中で
各自のスタンスを明確に持っている。オレルドとアリスでは価値観も復興に取り組む姿勢も立ち位置もかけ離れ
ているが、彼らには現状を憂う気持と対象を明確に固定出来ないながらも憤りや成すべきことがあるという信念
があり、互いを信頼し敬うだけの度量と共感によって繋がれている。課長からステッキンに至るまで戦災復興へ
の意思の許で己の信念に基づき、自らが微力であることを自覚しながら仲間や目標を信じて全霊を傾けるさまは
清々しく美しい。苛立ちと矛盾を抱えながら生きることを放棄せず、口にこそ出さないが何かを守りたいと感じ
ている姿が温かい感動を運んでくれる。バラバラの個性を持った陸上3課の全員一人一人が視点となることで、
戦争の爪痕ばかりが残る不幸な時代を多角的に描こうとした野心的な作品になっている。


01話  02話  03話  04話  05話
今作はゴンゾ製作にしてはいい部類に入る作品です。
戦災という重いテーマではあるが、話のテンポはそこまで悪くなく、むしろ此処は評価できると思います。
ただ、戦闘の場面でランタンを使って、暴走モードに入って凄い事やるぞ!という感じにさせてくれる割には大したことはやっていない為に、なんだか少し白けてしまいますけどねw

敵も新たに登場して無敵のように強いように見えても、なんかあっけなくやられちゃったりしますし、ここらはゴンゾの通念なんでしょうか?

お祭り部隊と言われながらも、アリス少尉の奮闘を描いた姿は見ものです。
ボンズに比べるとゴンゾはそこまでの悪い作品は作っていないと思うので、安心して見れるのではないか。
 06話  07話  08話  09話  10話
帝国とフロスト共和国の長期戦乱終結から3年経過した現在が舞台。
 しかし戦災の傷痕は癒えず、国内の治安は傾き、強者は弱者を嬲り、腐敗の一途を辿るばかり。
 ある街での任務中に出会った陸軍情報部第3課アリス少尉と
 元極秘部隊所属オーランド伍長との共同戦線から、
 彼女と彼らの『戦災復興』という名の正義の鉄槌と平和を貫く物語が始まります。

女性であり、名門貴族マルヴイン家の次期当主という高い地位にありながら、
自ら先陣を切って堕落した不正、暴力に敢然と立ち向かうアリス少尉の生き様は、
まるで鉄の意志と炎の覚悟を兼ね備えたような新世紀のヒーロー(英雄)と言えるでしょう。
毎回の作品背景にも常に戦乱と戦災の影が潜み、
一概では語れない混迷した時代をシビアに捕らえています。

この作品序盤で特に要注目すべきは『人間vs戦車』!
本来ありえない・・・っていうか、戦いにすらならないはずの暴挙ですが、
かつて戦場のおとぎ話に聞いた「命を無視された兵隊(ゲシュペンスト・イェーガー)」こと
オーランド伍長1人で戦車に挑み、砲撃を受けようが、突撃を受けようが、
全くの回避運動無し(!)で、沈黙させてしまう異様な戦闘力のカタルシスは観る者を惹きこみます。
また、「彼ら」の存在が帝国軍隊内部の闇を色濃く表現しており、この先の物語の行き先にも目が離せません。

貴族女性ながら、義に生きるヒーロー。
単なる人間ではない、地獄の戦闘力を誇る元アンチタンク部隊兵。
まずはギャップの異なる二つ力強さを味わってはどうでしょうか。


11話  12話  13話  14話  15話  
このシリーズ大好き人間の一人ですが、今作品も期待大ですね。今作品には三話「ヒビ割れた肖像」「あさはかな者達」「豊穣な時間」が収録されているそうです。前の二話は原作にも描かれています(もちろんアニメオリジナルの部分もあります)が、三話目はアニメオリジナルの話です。今回はアリスやオーランド伍長はもちろんですが、マーチスやオレルドが頑張ります。二人のファンは必見でしょう。他部署に「お気楽三課」と馬鹿にされながらも構うことなく己が道を突き進む彼らの、信念に満ちた歩みを是非味わって欲しいと思います。
16話  17話  18話  19話  20話

21話  22話  23話  24話



2006年 東京MXテレビで放送