11月27日発売のMETEORのアルバム「DIAMOND」にもフィーチャーされているラッパー兼FUNKARATTCORP 代表取締役のChin-Hurtzにインタビュー!
「スキルが無ければ話になりません 業界関係者の皆さん目を覚まして成増で宴会しませんか?(意味なし)」
CHIN-HURTZ(チン・ハーツ)インタビュー
どうも!私はこの度日本最強の新進HIPHOPレーベルFUNKARATT.CORPに加入しました、中山優希♀です!私は、昔からHIPHOPが大好きで、将来はHIPHOP関係の仕事がしたいと常日頃から考えていたのですが、渋谷のfamilyでChin-Hurtz君と知り合いトントン拍子で彼が社長を務めるFUNKARATT.CORPをお手伝いさせてもらうことになりました。頬を高潮させながら一生懸命HIPHOPに対する熱い思いを語る社長は決してイケてるわけではないけど格好良かったです!田舎のおふくろ様も夢がかなってよかったねと言ってくれました!
FUNKARATT.CORPは、HIPHOPの制作を主軸に活動していてCHIN-HURTZ(ラッパー),METEOR(ラッパー)SUGAR CRACK(トラックメイカー、エンジニア),PIRA ROCK(トラックメイカー、エンジニア)で組織されたレーベルです。今まででに8枚のアルバム(そのうちChin-Hurtzのソロが7枚、謎のユニットアイスラッガー1枚)を手掛けていて制作にかけては、もうプロフェッショナル!SUGAR CRACK氏のスタジオも見せてもらいましたが、塵一つ陰毛一本落ちていない最高の環境でした!
しっかり整備されているのがわかります。みんなでお金を出し合ってここまでのスタジオにしたそうです。
社長であるCHIN-HURTZさんはいがいに寡黙なのですが、クラブでテキーラを飲むと・・・まさに豹変!踊るは!こけるは!その辺の女の子にからむはでたいへんです。私にもからんできてケツを鷲掴みにして「これが本当の性感マッサージ!俺が逆ソープの泡王子!」なんてわけわからない事を言ってました。
でも、そんなCHIN-HURTZさんはとてもエネルギッシュで、今を誰よりも楽しんでいる気がしました!
でも、一つ気づいた事があります。彼は酔っていようが、シラフでいようが、心の内を多くは語りません!・・・と、いうより私はあまり事務所の方にカオをださないので話す機会がないのです。そこで、私はインタビューということでCHIN-HURTZさんに時間をとってもらい、いろいろ話す場を自ら用意したわけです!・・・われながらいいアイデアです!・・・・私がFUNKARATT.CORPの中山優希です。はい。
インタビューはFUNKARATTの皆さんが拠点にする東京都荒川区町屋で行いました。厳密に言うと町屋のモツ焼き屋「こばやし」で行いました!
■さてCHIN-HURTZさん!早速ですが、質問です!CHIN-HURTZさんがHIPHOPを始めたきっかけを聞かせてください!
「---高校の時かな?その頃は千葉に住んでてバスケやってたんだけど、NBAとかのビデオ見ていろいろ研究してたら、バックサウンドがかっこよくて意外にそっちに魅かれてた。何が流れてたかは覚えてないけど、あとになってあれがRAPミュージックって気づいたんだ!そしたらちょうどその当時ZEEBRAやBUDDA BRANDとかの存在を知って、かっこよすぎる!なんて思っちゃって、それからドップリさ!ちなみに同じ中学の先輩にはHOSHIKUZU4のBOLTさんが居るよ!」
■その当時、特にはまった曲は?
「MR.DYNAMITE!!!!まあ、他にもあるけどあれに一番はまってたよ 免許取ったばかりのころはZEEBRAのセカンド(BASED ON A TRUE STORY)を爆音で流しながら海沿いをアクセルベタ踏みで飛ばしたもんさ」
■アメリカの方のRAPは聴かなかったんですか?
「USのHIPHOPを聴き始めたのは高校卒業してからかな・・・HIPHOP友達がPIRA ROCKしかいなかったから、アメリカだと音源がいっぱいあって、どれがいい曲とかわからなかった!だから、少しずつ自分一人でアルバムを買って消化、吸収してったんだ!」
■ターンテーブルとかって持ってるんですか?
「当たり前だろ!当時の俺にとっちゃ一番ほしかったアイテムだ!今でも宝物さ!・・・でも最近はCD買うことの方が多いけどね」
■今までを通してCHIN-HURTZさんのお気に入りアルバムを教えてください
「いっぱいあるんだけど・・・Showbiz & A.G.―Runaway Slave、Dr. Dre―2001、NaS―Illmatic、Common―Be 、2Pac―All Eyez on Meの特に2枚目の方 、Wu-Tang Clan―Enter The Wu-Tang 、The Notorious B.I.G.―Ready To Die、Jay-Z―Blueprint 、Deji―SENBEI BUTTON、SEEDA―花と雨とかかな・・でもド定番なアルバムはほとんど好きさ!」
■影響受けたアーティストを教えてください
「普段から会うわけではないけど、公私共に影響受けたのは原島…原島”ど真ん中”宙芳くん、DJKO-ZOくん、MEKOLIくん、MIGHTSの林田ブラザーズとゴウくん、GSSのブッタ君、PUNPEE。PUNPEEはかなり前から知ってるよ。まだまだ居るよ、BOLTさんにPLAZMAくん、33RecordsのDejiさんに死男、死男は付き合い相当長いな。それにDJのmewちゃん。実はmewちゃんの事少し好きだったこともあるよ。結局言えなかったけどね。でも一時は知り合いの女の子って言ったらmewちゃんかSUGAR CRACKの彼女しかいなかったから、しょうがないっちゃしょうがないよ。男だらけの無人島に女の子が来たようなもんさ。ちなみにSUGAR CRACKは半年くらい前に彼女と別れたので今は独りだよ」
■HIPHOP以外の趣味はありますか?
「シャアアアイニングフィンガアアア!!明鏡止水の境地に達した俺は無敵さ。ガンダムのDVDを見るのが好きだよ。あとは散歩」
■CHIN-HURTZさんは今までにアルバムを8枚作って、流通させていない理由ってのはあるんですか?
「いや、実は理由はないんだ!作ってみて、流通も少しかけようとしたけど、誰も相手にしてくれないんじゃないかって思って・・・それよりもまず最高の一枚を作りたかった!聴けば誰もが虜になる一枚!そればかりを追ってきた。そのためにSUGAR CRACK やPIRA ROCKとも、こうしたらもっといいビートになるんじゃないか?なんてことをよく話してた。口だすのはいつも俺さ!現代っ子を扱うのは爆弾処理班みたいに神経使うよ…それは冗談にしても無理な注文ばっかしてたからSUGAR CRACKとPIRA ROCKはずいぶん困ったんじゃないかな・・・。でもようやく俺なりの答えが見つかった。次はがっつり売る気で作ってる!」
■全国流通ですか?
「そうだ。俺はCDRというフォーマットは嫌いだから、今までも海外の組織に頼んでプレスはしていたんだけど…やっぱり作品に責任持つという意味でも全国流通したい」
■それを聴けば誰もが虜になるんですか?
「少なくとも耳が聴こえる人類は虜にしてやるよ!」
■2010年初頭に発売するという次のアルバムはどういった内容ですか?
「自分の生き方かな!生活だったり・・・愛、憎しみ、出会いと仲違い…とりあえず今まで作ってきたアルバムの集大成って形かな。RAP自体は、今までわかりにくかったメッセージを、わかりやすくした!モラルの低下で国民はドンドン馬鹿になってる。ヤツラにしたってお客様予備軍だからこっちが歩み寄るのは常識だろ?あと、全体を通してポジティブなメッセージが多いかな。夢をみようぜ!って感じだ、あと俺はコンプレックスや不遇な状況は売り物にしたくないんだよ。今俺が見てる夢…クラシックを作ってお金を稼いでラップで生活していくという夢は最高のドラッグだ。ド貧乏でも夢をかなえようと頑張ってる最中は世界一幸せなのさ。だけど多くの連中みたいに順番を間違えるような事はしたくないんだ。名曲を作るのが先で、二番目がそれをライブで歌うこと、三番目に人に感動してもらって四番目がお金さ、矛盾するかもしれないけど音楽で喰っていくのは夢じゃなくて目標なんだよ。月にいくら必要なのかも大体わかっているよ」
■いくらぐらい必要か聞いても良いですか?
「50万円だ。最低でも50万円必要だよ。これは大学で勉強した俺の頭脳が弾き出した画期的な計算だ。でも50万円稼ぐということはその数倍の利益をFUNKARATTに入れなければならない。現代っ子は愛社精神が無いから胃に穴が空きそうだよ」
■大学に行ってたんですか?
「ああ…某県にある工業大学に行ってたよ。ロボットの研究・開発をしていた。モビルスーツの実用化を目指していたんだ。でもそれが戦争に使われたりするのは俺は望んでない。平和主義だからね。色々嫌な事があってラッパーになることにしたんだよ。大学でSUGARCRACKと出会った。彼はデザインを専攻していたね。ヤツは食べ物の好き嫌いが激しくてお好み焼きしか食えないんだ。変わったヤツだったよ 年はヤツが俺の二つ下、でも俺二浪しているから精神的には対等だよ」
■今は何か他に仕事をしていらっしゃるんですか?
「うん。某所にあるパチンコ屋でバイトしているよ」
■CHIN-HURTZさんのRAPを聴いた感じでは、ライムがわりと自由な印象を受けました。RAPを書くとき気をつけている点などはありますか?
「結構いわれるよ。スピリチュアルとか…パンチライン重視とかね。それに俺のライムに関しては、8枚作り続けてきて、変な癖が身についてると思う。やっぱ自分だけのオリジナリティがほしかったから、その結果じゃないかな。詩の解釈に関しては個人の自由、アメリカから日本に伝わる際に文化がねじれるのはしょうがないと思うし、日本人はアブストラクトな表現が好きなのかもしれない。でも俺はもうそこを突っ込まれたくないからUSメインストリームにならって新作は即物的な表現を多くしたな。常に現実を見つめてるからポジティブだし、内省的な詩に逃げずともリアリズムは追求できるんだよ。あと、俺はリリック書いてる時、明日続き書こうとか嫌だから、無理やり言葉をねじ込んだりしてその日に完成させちゃうんだ!だからライムがきれいじゃないかも・・・一曲書くのに20時間くらいかかるときもあるよ!ただ先延ばししたくないだけ!まだまだ曲をつくりたいから!」
■やっぱり根っからの職人肌なんですね!
「職人とは…いい響きだね。とにかく嫌いなのがアーティスティックなエゴだ。不思議なもんで毎日リリックを書いてると地味なスタイルに落ち着くんだよね。地味というのは素晴らしく個性的な事でもある。ボクシングを良く見るんだけど、ボクシングも似ているよ。スキルを突き詰めたボクサー同士の試合はとっても地味なんだ。でもそこがたまらないんだ」
■最近METEOR氏のブログでCHIN-HURTZさんの名前を目にしたんですが、METEOR氏も次のアルバムに参加するんですか?
「もちろん!METEORにはいろいろ影響を受けたと思う!とくに彼が、ずば抜けてるのは彼の持つ世界観だと思う!おもしろい発想がびゅんびゅん飛び交うし、聴いていて思わず吹いちゃうよ!RAPの切れ味も相当なもんだ!次のMETEORのアルバムDIAMONDはなんとFUNKARATTから11月27日に、リリースするからぜひチェックしてほしい!最高のHIPHOPを届けてくれる!DIAMONDをWENOD
で買うと特典で俺が2008年に出したアルバムPIRANICBOMが付いてくるよ!2010年には俺のソロが控えてるし、マイツのゴー君のソロも予定しているからリスナーの耳はFUNKARATTに病み付きだぜ!」
■座右の銘はありますか?
「事件は現場じゃなくてリリック帳の上とボーカルブースの中で起こる。ステージは事件の再現ドラマ。逆もまた然り」
■好きなパンチラインは?
「家康裏で搾り取る年貢(家康from闘将宮)I never sleep cause sleep is the cousin of death(NAS)」
■製作などで印象に残った出来事を教えてください。
「MEKOLIくんと死男をfeatした曲のPVを作ったときにMEKOLIくんが自腹で着ぐるみを借りてきてくれてPVの撮り方も教えてくれたんだ。彼は本当に器がでかいよ」
■CHIN-HURTZさんのLIVEはどこに行けば見ることができますか?
「渋谷familyで毎月第二木曜に開催されているBRASH BALLと渋谷HOMEで偶数月の第四金曜日に開催されているSECRET BASEに来れば見れるよ」
■最後に何か言い残したことはありますか?
「FUNKARATTに少しでも興味を持ったならHPで通販もしているし、俺のソロを買ってくれ!
あと今まで一緒にやってきたPIRAROCKが家の都合で、故郷に帰って農家を継ぐことになった。だからヤツは現場に来れなくなってしまうけど、今はデータ便があるし製作環境にはマイナスにならない!スタジオ使いたいラッパーは良かったらHPの方にメアドを記載しているから連絡くれ。値段は君らでも払える金額だよ。これからもよろしくな」
■本日はありがとうございました!
写真はいずれも原島宙芳BLOG「ど真ん中みちよ誌」
より転載
Chin-Hurtzの少し前のアルバムはここから購入できます。