不妊治療が私に教えてくれたこと

不妊治療が私に教えてくれたこと

最後の顕微授精に挑む39歳。不妊治療を通して感じたことを整理して残したいと思います。

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不妊治療の病院を卒業し、転院した先は一番初めに通っていた総合病院です。
産むならここが安心と思って、妊活もここからスタートしました。

私が不妊治療に通院した記録も残っていたよう。
この時は、何も問題がないと言われていたころでした。
そのせいか、先生にはだいぶ不思議がられました。

どうして遠い病院(この前卒業した病院)にまで通って不妊治療をしていたのか。

フルタイムで働いていたので遅くまでやっている病院がなかったということと、友達からの口コミもあってそこに行ったのですが...

どうやら紹介状には、凍結胚なのか新鮮胚なのかも書いておらず、飲み続けている薬についてはこちらでどうするか決めなくてはならなく、先生は若干不機嫌でした。

きっとプロ目線では、わざわざ遠くから通うほどの病院じゃなかったのかもしれません。
私自身も近い病院で腰を据えて治療していたら、もっとストレスが少なかったかもしれない。



そして、子宮内膜症や子宮腺筋症は流産の確立を高めるのかという不安についても相談しました。

関係ないです... とのこと。

40歳、顕微授精、内膜症&腺筋症で、ハイリスク妊婦と思って、NICUのあるこの大病院に来たのですが、どうやらそこまでではなかったかの印象です。

だからといって、追い出されるわけではないのですが、不思議な気持ちになりました。

私、そこまで病人じゃないのかもしれない。



私は不妊治療の専門クリニックで、体外受精しかありませんと言われました。
子宮内膜ポリープ、子宮内膜症(チョコレート脳腫)、子宮腺筋症があり、夫は精索静脈瘤で奇形率が高く、直進率が悪い。

理論的には病院の言う通りなので、こう言われたら、医療の力を借りなくては妊娠できないと感じても仕方がない。

でも、チョコレート脳腫の大きさは1センチ強。
それを聞いた今の先生は、その程度なのねっていう感じ。

どこからが病気なのでしょう?
もしかしたら、私自身が自分をダメだと思いすぎてしまったのかもしれない。
年齢さえもう少し若ければ、私にも自然妊娠できる力があったのかもしれない。

こんな事言ってたら、不妊クリニックの先生方には鼻で笑われちゃうかもしれないですね。笑
妊娠できたから、そう感じているだけだよ... なんて。

治療について、どうこうというつもりは全くありません。
ただ、高度医療を選択してきた自分は、明らかに自分を病人(しかも重症)と思いこんできてしまったのかもしれません。






まだ8w0dなのですが、不妊治療の病院を卒業となりました。

通常は10w、11wくらいまで通うようですが、その頃年末年始になってしまうので、お正月休みに入る前に、転院しておいた方がいいでしょうという先生の判断です。

「卒業」という言葉を聞いた時、ドキッとしました。
なぜなら、また成長が止まっているんじゃないかと、毎回ドキドキしながら診察を受けていたからです。

そしてこんな日が来るとは思わなかったから...
ぐるぐるぐるぐる、いつも不妊の事を悩んできた。
開ける事のない闇の中にいる気分でした。

結局この病院には、約2年お世話になりました。
4回の採卵、5回の移植。
先生にも、「よう頑張ったわ」と言って頂けました。
看護婦さんとも顔なじみです。
挨拶をしたときに涙が溢れそうになりました。
「ありがとうございました」以外の感謝の言葉が見つからなくて、何度も言っていました。
嬉しいような悲しいようなお別れです。

産院へは、病院から予約を取ってもらいました。
その方が予約がとりやすいようです。
紹介状を書いてもらったので、それをもって行ってきます。

順調にいくことを願って...







陽性反応が出ました。

前回のこともあるので、心拍確認できるまでまずは様子見です。

子宮腺筋症を持っていると、妊娠中も経過が心配ですが...

先生は、大丈夫じゃろー

とのこと。

うーん。。。

病院では陽性反応が出たら、成功数にカウントするらしいので。

興味ないのかな。



何はともあれ、ちょっとほっとしています。

あとは、順調に行ってくれることを祈るのみです。


現在、判定待ちの毎日です。

いけないとは思いつつも、現実的に先の事も考えてしまいます。
我が家は夫に精索静脈瘤があるために、私が治療を辞めてしまうことイコール子どもを諦める事を意味します。

かといって、顕微授精を5回も行っていて、このまま続けていても何かが変わるとは思えない。

そんな時に、ある先生のブログを見て、40歳でも精索静脈瘤の手術をして精子の質が良くなったことを知りました。

夫におそるおそる聞いてみました。

「もし今回ダメだったら、手術考えてくれない?」

夫の答えは

「もちろん、何でもするよ」

とのことでした。


数年前は、こうは行かなかった。
病院の先生も積極的でなかったせいもありますが、私の気が済むならやってやってもいいみたいな...


顕微授精で胚盤胞までいって着床もするのですから、精子のせいというよりは、私の方の要因が大きいのかもしれない。だから、手術をお願いするのもどうかとも思うんだけど...

と、素直に本音を話しました。



もう、5回も顕微授精をしているからでしょうか。
採卵で麻酔のかかったぐったりした私を5回も見て、大量の薬や注射を打っている私を見て、少しは変わってくれたのかもしれない。
夫も、やれることはやろう!という気持ちになってくれていました。

ちょっと嬉しかったです。











このカテゴリーにこの話を書くのはどうかとも思ったのですが...

不妊治療をしている間、我が家も今までたくさん夫婦喧嘩をしました。
普段はほとんど喧嘩をしないんですけれどもね。

おそらく、普段は見せない彼の弱さを私は垣間見て受け入れてきたのと同時に、私の弱さも彼は受け止めてくれてきました。

特に、性にまつわることというのは、親や友達にも話すものでもないし、その欠陥(という言葉が適切ではないとは思いますが)を自分自身の中で受け入れることが、本当に辛い。

そういう意味では、夫と出会って、不妊治療をして、誰にも言えない悩みを共有し、一緒に戦って、良かったんじゃなかったかとさえ思う。

たくさんのお金と時間を費やしているけれども。


ついこの前、夫の存在が力強く思えた瞬間があった。

実は移植の1週間前に、甲状腺の病院の方はどうなん?と、突然先生に言われました。先生は通ってると思っていたって。いやいや、潜在性だから通わないよって、一年前に報告したら、あーそうかって言ったじゃん...忘れちゃったの?カルテに書いてないの?なんでいまさらそのこと聞くの?

通った方が良かったんですか?と聞くと、いやいや...と言葉を濁す。 結局移植もキャンセルせず、薬を処方されました。

私は、またダメかもしれないという恐怖と、先生に対する不信感に襲われました。
ネットを見れば、潜在性でも治療をするとか、TSHは2.5以下が望ましいとか...
もしこれが原因だとしたら、前回の移植は意味がなかったことになる。

夫にそのことを話すと、俺が先生と話す!と言って、移植3日前の診察についてきてくれました。

私が内診室で準備している時に、先生と話していたようでやりとりは聞こえませんでした。
念には念を入れた方がいいけど絶対ではないとのことらしいです。
夫がしっかり納得していたのを見て、私が安心できました。

なんだかな...
どうして夫にはきっちり話をしてくれるのだろうか。
私にも問題があるかと思いますが、笑、病院の先生とのコミュニケーションに悩んでいる方は、是非旦那さんを頼って間に入ってもらうことをお勧めします。きっと男の先生なら、女性ばかりの職場で疲れていると思います。患者本人から聞かれるよりも話しやすいこともあるかもしれません。

そして、頼られた旦那さんもとても嬉しそうにしていました。